初志貫徹。オメガのセラミックス製尾錠と、DLCコーティングとヘアライン仕上げを施したブライトリングのフォールディングバックル。
価格の点ではオメガもブライトリングも同じ水準で、購入を考える際は約100万円を予算に計上しなければならない。つまり、ブライトリングの場合はDLCコーティングされた黒のケースに約XX万円を追加料金として支払うことになる。オメガではXX万円の追加料金を支払えば、限定のブラックセラミックス製ケースのほか、セラミックス製文字盤、ホワイトゴールド製アプライドインデックス、ホワイトゴールド製の針、そして、セラミックス製の尾錠を備えた時計を手に入れることができる。
オメガで手に入れられるのはこれだけではない。卓越した自社製クロノグラフムーブメントが手に入るのだ。これは、加工品質や装飾だけでなく、特にコーアクシャル脱進機とシリコン製ヒゲゼンマイについて言える点である。ただし、ブライトリングの自社製ムーブメントが劣っているという意味では決してない。コストパフォーマンスにおける両者の違いはあまり大きくないのだ。
オメガとブライトリングは、それぞれのブラックウォッチによってまったく異なる方向へと歩みを進めた。オメガが、名高いプロフェッショナルウォッチにエレガントな要素を加えたのに対し、ブライトリングはそもそもプロユースだった時計を一層マニッシュに仕立てたのである。検証の結果、点数的には全体的にバランスの取れたオメガに軍配が上がったが、腕力に自信のある愛好家なら、ブライトリングもきっと楽しめるに違いない。