ECO素材＆ドネーションで地球環境保護に貢献できる新作5選

　今日、世界中で地球環境の保護が叫ばれているのは、よくご存じのとおり。地球温暖化の防止や、再生エネルギーの開発、森林の保護、海洋汚染の除去などが、実際、深刻かつ急務のこととなっている。そんなことから政治、経済、映画、音楽、ファッションなどなど各界の有名企業や著名人たちが、こぞって地球環境保護活動に参画しているのも、きっとよくご存じのことだろう。

　そして時計界にも、そうした地球環境保護活動に貢献するブランドが、ここ数年ぐっと増えている。その今年の新作の代表モデルがこれらだ。これらのモデルの最大の魅力は、購入者自身が地球環境保護活動に貢献できること。それはとても素晴らしい、最高にラグジュアリーなことである。だからここに挙げた時計はテイストもプライスもバラバラだけれども、どれもが最高のラグジュアリーモデルといえる。そのため今回は順位はつけずに、どれも1位としたい。どれもが世界中で胸を張って着けこなすことのできる、あなたにとってのナンバー1の時計なのだ。

オリス「アクイス クリーンオーシャン リミテッドエディション」

オリスは2010年からと、時計界ではいち早くから海洋環境保護活動を実施。世界のさまざまな非営利団体や環境保護プログラムを支援してきている。これもそんな支援のひとつとして生まれた新作。近年世界的な問題になっている海洋プラスティックゴミを革新的技術により回収するプロジェクトを支援する限定モデルで、売り上げの一部が同プロジェクトに寄付される。また、大きな特徴が裏蓋に付けられたリサイクルPET製のメダルで「ゴミも使えば資源なのだ」というリサイクルの意識を高めるメッセージになっている。専用ボックスもリサイクルプラスティックと海藻を合わせた素材と徹底されている。

カール F. ブヘラ「パトラビ スキューバテック ブラックマンタ」

カール F. ブヘラは数年前からイギリスに本拠地を置く慈善団体のマンタトラストの活動を支援。マンタトラストは現在世界20ヶ国以上の地域で、絶滅危惧種に指定されているマンタを保護する活動と、マンタの生息地である各地の海洋保護の活動を行っている。これはその支援モデルの最新作で、収益の一部がマンタトラストに寄付される。また、同モデルはマンタのなかでもさらに稀少なブラックマンタをオマージュしているのが特徴。ケースバックにその姿が描かれている。ラバーストラップの表面にペットボトルを再生したリサイクルナイロンを使用するのも特徴だ。

パネライ「サブマーシブル マイク・ホーン エディション -47mm」

15年にわたりパネライのアンバサダーを務め、世界でもっとも偉大な冒険家のひとりと称される、マイク・ホーンのシグネチャーモデルの最新作。最大の特徴は高級時計で初めて「Ecoチタン™」を採用したこと。リサイクルによりつくられたチタニウムで同モデルではケース、ベゼル、リュウズプロテクター、ケースバックに使用。ストラップもリサイクルPET素材だ。また、世界限定19本のスペシャルバージョン（既に完売）には、マイク・ホーンの船で北極からの流氷を見るツアーに参加し、地球環境保護や自然について学べるという、スペクタクルな体験付きで話題になった。

ショパール「L.U.C XPS ツイスト QF」

ショパールは2018年7月以降、メゾンのすべてのジュエリーと時計に100%エシカルゴールドのみを使用することを決定。これは国際的なベストプラクティスに準拠し、環境や社会的スタンダードに適合することが認められた供給源からのみ調達することを示し、そうしてエシカルなゴールドだけを使用することにより流通から精製、採掘までのすべてをトレース可能になるのだ。このモデルも、もちろん、エシカルゴールドを使用したもの。「真のラグジュアリーとは原料の供給元を知ることによってこそ叶うものだと思う」というショパールの言葉は、そのまま所有者にも当てはまるのだ。

ブライトリング「スーパーオーシャン オートマチック 44 アウターノウン」

ブライトリングは以前よりアウターノウンとのパートナーシップを締結。アウターノウンは伝説のサーファーでありブライトリング・サーファーズ・スクワッドのメンバーでもあるケリー・スレーターが共同経営者として名を連ねるサスティナブルなアパレルブランド。ブライトリングと同様、NGOオーシャン・コンサーバンシーと提携し、海洋廃棄物問題への意識を高めるための努力をしている。これはそのパートナーシップモデルの最新作。世界の海洋に置き去りにされた漁網などのナイロン廃棄物を再生してつくった素材「ECONYL®ヤーン」のNATOストラップを使用する。