編集部の気ままにインプレッション「モンブラン 4810 オルビス テラルム」

2019.07.22

時刻合わせが完了したら、今度は意地悪な『クロノス日本版』らしく、タイムグラファーにセット。平姿勢の振り角は305度。実によく振れている。ビートエラーもほとんどない。良好な精度が期待できそう。
モンブラン 4810 オルビス テラルム

モンブラン 4810 オルビス テラルム
自動巻き(Cal.MB 29.20)。26石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約42時間。SS(直径43mm、厚さ11.87mm)。5気圧防水。69万4000円(税別)

 次なる儀式は『クロノス日本版』ならではの意地悪モード。ここにきた時計は必ず“玉座”に座っていただかなくてはならないのですよ……。つまりタイムグラファーにかけるってこと。作業デスクにWITSCHIが普通に置いてあるなんて、かなり変態レベルが高い編集部だな……。

 その前に、しばらく動かしていなかったようなので、主ゼンマイをいっぱいに巻き上げておこう。このタイプの巻き上げ機構は経験上、初動がやや弱い気がするので、今回はリュウズを使って手巻きしてしまう。ただしデクラッチは繊細なパーツなので、慎重に、慎重に……。自動巻きを手巻きするってことは、感覚的には100倍速くらいのスピードで巻き上げてしまうイメージ。デクラッチにかかる負担も大きいから、本当ならばオートマティックワインダーを使いたいところだけど、根がせっかちなもので申し訳ない……。

 さて拘束角を53度に設定して、玉座に乗っていただくと……。

 平姿勢の振り角/約300度。縦姿勢の振り角/約270度とパワフル! ビートエラーもほとんどなく、グラフもビシッと横一線! これはかなり良さそうだぞ!

 最後はストラップの調整。筆者の手首周りは約16cmなので、キツイほうからふたつ目の穴が適正位置だと思うのだが、まだストラップが硬いからなのか、ちょっと腰高な印象も残る。ヘッドの重量に対してデュプロインバックルがスリムなので、余計に腰高感があるのかも……? これが私物だったらオープンバックルに換えてしまうところだけど、それはあくまで好みの問題。とりあえずいちばんキツイポジションまでストラップを再調整して、しばらくこのまま使ってみることにしよう。