独自の時刻表示形式やケース構造によって、革新的な腕時計を製造するレッセンスは、今年創立15周年を迎える。そんな節目の年にふさわしい、レッセンス“らしい”新作腕時計が発表されている。
レッセンス2025年新作「Type 7」
レッセンスが創立15周年に合わせて新作「Type 7」を発表し、ひとつの限定モデルと、ひとつのレギュラーモデルの2種を発売した。ベルギーに居を構えるレッセンスは、“画が動いて時刻を表示しているように見える”と評される文字盤を持つモデルを展開する。各モデルは、時刻によって文字盤内の配置が変わる特異な表示形式ながら、視認性に優れる点が大きな特徴だ。

自動巻き(Cal.ROCS7)。37石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約36時間。Tiケース(直径41mm、厚さ14mm)。5気圧防水。世界限定80本。673万2000円(税込み)。

自動巻き(Cal.ROCS7)。37石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約36時間。Tiケース(直径41mm、厚さ14mm)。5気圧防水。673万2000円(税込み)。
今般発表されたType 7は、それらの特徴を引き継ぎつつブラッシュアップが図られている。ケースは直径41mmのグレード5チタン製で、本作ではレッセンスとして初めてチタン製ブレスレットを採用している。全体のシルエットはケースサイドからラグ、ブレスレットに向かってなだらかに繋がるラインを描くもので、ラウンドケースや時計全体でドーム状のシルエットを描くモデルの多いレッセンスの中では新たな試みと言えるだろう。

文字盤全体が回転して分を表示し、最も大きなサブダイアルで12時間表示の時間を指し示す。最も小さなサブダイアルは秒表示である。残る1つはレッセンスとして初となる24時間表示のGMT機能である。
これらの機能は、新開発の自動巻きムーブメントCal.ROCS7によって実現される。そして、このムーブメントの作動を文字盤に伝達する機構が一般的な時計と大きく異なる。本作では、ムーブメントはオイルに包まれて実質的に浮いている。このままでは外部との動力のやり取りができないため、内蔵されたマイクロ磁石が発する引力によって機構的に繋がっているのである。

本作には、表示形式以外にも視認性を高めるレッセンス独自の技術が採用されている。一般的な時計では、文字盤と風防の間に空気の層があり、風防と空気の屈折率の違いによって見え方が湾曲して視認性を下げる要因となっている。一方Type 7では、文字盤と風防(ガラス)の間の空間を、屈折率がガラスに近いオイルで満たしている。これにより、文字盤の表示が風防に投影されたかのように見え、斜めから本作を眺めても視認性が確保されるのである。
時計内をオイルで満たすことによって、温度によるオイルの特性の変化の影響を受けてしまう。そこでType 7では、変化を自動で補正するためのベローズを内蔵している。これに加えて、作動にとって最適な温度であるか否かのインジケータが時間表示部の小窓に設けられており、ユーザーはこれを元に愛機の状態を知ることができるものとなっている。
今般用意されるのは、レッセンス創立15周年記念モデルとして世界限定80本のターコイズカラーの「Type 7 XV」と、レギュラーモデルでナイトブルーの「Type 7 ナイトブルー」だ。
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