急げ！ カルティエの期間限定ギャラリー「TANK 100」間もなく終了

「タンク サントレ」スケルトン

オリジナルと現行品を同時に見られる好機

　とはいえ、ひとつだけ印象に残った時計を紹介させてほしい。それが現行モデルの「タンク サントレ」スケルトンだ。従来の同シリーズは湾曲したケースのために小さな機械しか搭載できなかった。しかし今回、ケースの湾曲に沿ってムーブメントを湾曲させることで最大サイズのムーブメントを搭載することに成功したのである。タンクの「ムーブメントが小さい」という伝統的弱点に真っ向から終止符を打った意欲作だ。

　戦争モチーフやアールデコという時代の趨向から生まれたタンクだが、腕時計の原型とも言うべき、簡潔で明快なデザインを持っていた。それゆえに100年経った今もなお世界中で広く愛されているのだろう。機械式時計百花繚乱の現代において、今なおアイコンであり続けるタンク。今回の期間限定ギャラリー「TANK 100」は、オリジナルと現行品を同時に見られる、時計愛好家にとってはまたとない機会である。開催期間は11月26日（日）までと、あとわずか。このチャンスに「TANK 100」をぜひ訪れたい。