ゼニスの腕時計を徹底解説! シリーズやおすすめモデルを紹介

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2024.03.04

ゼニスの腕時計、おすすめモデルを紹介

 ゼニスの人気シリーズから、評価の高いおすすめのモデルを厳選して4点紹介しよう。

「クロノマスター オープン」

ゼニス「クロノマスター オープン」Ref.03.3300.3604/69.M3300
自動巻き(Cal.エル・プリメロ 3604)。35石。3万6000振動/時。パワーリザーブ約60時間。SSケース(直径39.5mm)。10気圧防水。125万4000円(税込み)。

2003年に誕生した、「クロノマスター オープン」は、ゼニスの腕時計の魅力を存分に堪能できるモデルのひとつだ。本作は、1969年に発表された「A386」のインダイアルを踏襲しつつ、ケース直径39.5mmと、小ぶりなサイズ感を実現している。

 ムーブメントはゼニスの代名詞ともいえるエル・プリメロを搭載し、1969年発売の初代から数々のブラッシュアップを加え、より現代的な性能とデザイン美が備わっている。

 裏蓋もシースルー仕様となっており、ゼニスを象徴するひとつ星をかたどったローターが、裏側にもアクセントを与えている。

「デファイ エル・プリメロ21」

デファイ エル・プリメロ 21

ゼニス「デファイ エル・プリメロ 21」Ref.95.9000.9004/78.R782
自動巻き(Cal.エル・ブリメロ 9004)。53石。3万6000振動/時。パワーリザーブ約50時間。Tiケース(直径44mm)。10気圧防水。166万1000円(税込み)。

 「デファイ エル・プリメロ21」は、2017年発表のデファイに最新のエル・プリメロが搭載されたモデルだ。オープンワークの文字盤からは、100分の1秒まで計測を可能にした新世代クロノグラフによる、圧巻の機械動作が楽しめる。

 機械式時計での100分の1秒計測は、相当な技術力でなければ実現できない性能であることから、リリース当初は業界を騒然とさせるほど話題となった。

 着けていると一目置かれる存在になれるモデルといえるだろう。

「クロノマスター スポーツ」

ゼニス「クロノマスター スポーツ」
自動巻き(エル・プリメロ 3600)。35石。36,000振動/時。パワーリザーブ約60時間。SSケース(直径41mm)。10気圧防水。ブレスレットモデル:140万8000円(税別)。ストラップモデル:134万2000円(税別)。

「クロノマスター スポーツ」は、2021年にコレクションに加わった。スポーツの名の通り、ブラックカラーのセラミックス製ベゼルに代表される、スポーティーな意匠を備えている。一方でインダイアルのトリコロールカラーは、「A386」から系譜を引いており、ゼニスの最新と伝統をともに感じられるモデルである。

 また、ムーブメントには、“エル・プリメロ2”ことCal.エル・プリメロ3600を搭載している。Cal.エル・プリメロ3600は19年、エル・プリメロ誕生50周年の節目にリリースされたムーブメントで、10秒で1周するクロノグラフ秒針を備えることで、1/10秒計測を実現している。エル・プリメロのハイビートを活かした設計となっており、一般的な4番車からではなくガンギ車からクロノグラフの動力を取ることによってびゅんびゅんと回転するクロノグラフ秒針が楽しめるのだ。なお、パワーリザーブが約60時間と、実用性がアップしている点も、ユーザーにとってはありがたい。

 スポーツウォッチとしても、クロノグラフという機構を楽しめる1本としても、ぜひおすすめしたいゼニスの腕時計である。

「エリート クラシック」

ゼニス「エリート クラシック」Ref.03.3100.670/01.C922
自動巻き(Cal.エリート 679)。27石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約50時間。SSケース(直径39mm)。5気圧防水。75万9000円(税込み)。

「エリート クラシック」は、クロノマスターやデファイとはデザインの趣を変えた、ドレッシーなモデルだ。

 精緻なエル・プリメロとは対照的な、一切の無駄がそぎ落とされた、シンプルで上品なスタイルが魅力である。

 サンレイパターンが施された文字盤も特徴的で、ただ上品なだけに留まらない洗練美も持ち合わせている。また、シースルーの裏蓋からは自動巻きのローターを鑑賞できるのもポイントだ。

 ビジネスシーンだけでなく、フォーマルな場所でもなじむ1本といえるだろう。


ゼニスのサポート

 ゼニスの製品に不具合が生じたり、メンテナンスの必要を感じたりした場合は、公式サポートを利用しよう。

国際保証

 ゼニスの製品には、特別な保守サービス付きの50年特別保証付きの「エル・プリメロ A386 リバイバル」を例外として、購入日から2年間の国際保証が適用される。

 また、購入した製品をゼニスの公式サイトで登録することで、さらに1年間保証が付与される可能性がある。

 国際保証は、以下の条件を満たす場合に、世界中の正規取扱店で有効だ。

  • ゼニスの正規販売店で購入されたものであること
  • 製品と保証証明書を正規サービスセンターに送付できること
  • 保証証明書の内容が全て明確に記載されていること
  • 製品の不具合が不適切な取り扱いなどで生じたものではないこと

メンテナンスについて

ゼニス ブティック銀座

ゼニス ブティック銀座
東京都中央区銀座5-8-17 Ginza Plaza 58 Tel.03-3575-5861

 ゼニスでは、品質を維持するため、腕時計の定期的なメンテナンスを推奨している。

 ゼニス ブティックに持ち込むか、サービスセンターに送付することで、ゼニスによる公式メンテナンスを受けることが可能だ。

 メンテナンス費用は、フルサービスで約4~7万円となっており、モデルによっては見積もりを取る必要もあるだろう。

 なお、ゼニスのサービス範疇で行われる作業は同一修理に限り、アフターサービス保証により、請求書作成日より1年間保証される。


エル・プリメロやエリートをその手に

 ゼニスは、マニュファクチュール体制をいち早く整えたことで知られる、老舗の高級時計ブランドだ。

 ゼニスの代表的なムーブメント「エル・プリメロ」は、世界で初めて発表された一体型自動巻きクロノグラフであり、時計史に名を残す名作ムーブメントのひとつといわれている。

 エル・プリメロやエリートを装着し、偉大な歴史を感じながら、文字盤から鑑賞できる精緻な機械の動きを楽しんでもらいたい。

川部憲 Text by Ken Kawabe


ゼニス「エル・プリメロ」が変革したクロノグラフの歴史

https://www.webchronos.net/features/36749/

ゼニス〝屋根裏部屋伝説〟が生んだ「エル・プリメロ リバイバル」最終章

https://www.webchronos.net/features/47302/

ゼニス「クロノマスター スポーツ」を実機レビュー! 1/10秒まで正確に計測できる驚異のクロノグラフ

https://www.webchronos.net/features/109652/