エルメスの腕時計の魅力とは。女性へのプレゼントにもおすすめ

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2021.10.03

主なレディスコレクション

エルメスの時計は、レディスコレクションが殊に豊富である。多くの女性に愛される、主な人気コレクションを紹介しよう。

H ウォッチ

エルメス Hウォッチ

(C)Calitho
H ウォッチ
(左)ラッカー仕上げの文字盤とグラフィカルなベゼルのダイヤモンドセッティングがエレガント。アリゲーターストラップ。クォーツ(スイス製)、SS×ダイヤモンド(縦21×横21mm)。74万4000円(税別)。
(右)カーフレザーにパンチング加工を施した“ドゥブルトゥール”ストラップの「H ウォッチ」。クォーツ(スイス製)、SS(縦21×横21mm)。 36万1000円(税別)。

「H ウォッチ」は、エルメスのレディス時計の中でも高い人気を誇り、バリエーションに富んだコレクションも魅力のひとつだ。

1996年に発表されて以来、エルメスの頭文字であるHの文字をかたどった大胆なフォルムと、視認性が高く、洗練されかつ機能的なデザインが、エルメスらしいエレガントな雰囲気を存分に醸し出している。

ナンタケット

エルメス ナンタケット

(C)Calitho
ナンタケット
「ナンタケット」は「ケープコッド」同様にシルバーブレスレット「シェーヌ・ダンクル」をモチーフとした縦に長いフォルムが特徴。ともにSS(縦23×横17mm)。クォーツ。3気圧防水。左はカーフストラップ。26万4000円(税別)。右はケースと文字盤にダイヤモンドを配した「ナンタケット」 ジュテ・ドゥ・ディアマン。アリゲーターストラップ。76万5000円(税別)。

1938年、のちにエルメスの4代目社長となるロベール・デュマが、船の錨のチェーンのシルエットに引かれ、それをもとにデザインしたシルバーブレスレットが「シェーヌ・ダンクル」。以来、シックでスポーティーなアイコニックなフォルムは、再解釈を加えながらさまざまなジュエリーとして登場している。

シェーヌ・ダンクル

(C)Studio des Fleurs

そして、「シェーヌ・ダンクル」のモチーフをケースに取り入れた腕時計が、1991年に誕生した「ケープコッド」と「ナンタケット」である。

小ぶりの縦長フォルムは女性の手首に寄り添い、身に着けるすべての女性の手しぐさにエレガントさを演出する。

10時位置から小粒のダイヤモンドを配した「ナンタケット」 ジュテ・ドゥ・ディアマンは、その花びらのような豪奢なデザインからも相手への愛しい気持ちをさらに情緒的に表現してくれるだろう。

メドール

エルメス メドール

(C)Calitho
メドール
ピラミッド型のケースにはラッカー仕上げが施され、ストラップとの一体感を演出する。SS(縦16×横16mm)。クォーツ。3気圧防水。41万円(税別)。

ピラミッド型のケースを備えた独特な形状の「メドール」は、猟犬の首輪から着想を得て誕生したレザーブレスレットのモチーフを引用したもの。文字盤が隠れているので、まるでアクセサリーのようにエレガントな佇まい。リュウズをひと押しすれば、時刻を確認することができる。

2018年には“トリプルトゥール・ストラップ”(三重巻きストラップ)が誕生。ストラップと呼応し合うラッカー仕上げのケースがひと際モードな雰囲気に。

文字盤には12、3、6、9時位置にピラミッド型のインデックスが配され、シンプルなデザインに輝きを添えている。

ギャロップ ドゥ エルメス

ギャロップ ドゥ エルメス

(C)Calitho
ギャロップ ドゥ エルメス
エルメスのルーツである馬具から着想を得て誕生した「ギャロップ ドゥ エルメス」。アンティークウォッチを想起させるケースサイドの柔らかなラインも美しい。SS(縦40.8×横26mm)。クォーツ。3気圧防水。41万7000円(税別)。

「ギャロップ ドゥ エルメス」は、エルメスのルーツである馬具をモチーフとして、そのフォルムをフューチャリスティックな雰囲気に昇華したコレクションだ。

ダイナミックな上下非対称のケースと6時位置に配されたリュウズ、アラビア数字のインデックスが特徴。アラビア数字は6時位置から12時方向に向かって小さく・細くデザインされ、文字盤に遠近感を生み出している。

ギャロップ ドゥ エルメス

(C)Joël Von Allmen

また、ケースの角に丸みを持たせた伸びやかな流線形のフォルムは、クラシカルで優しさが感じられるデザインだ。

エルメスらしい革新的な発想で生み出されたラインの美しさと、馬具というコンセプトとのバランスが魅力的な、エレガンスをまとったコレクションといえるだろう。


エルメスの魅力

身に着ける人々にとっての真のパートナーとなるようにと、職人の手でつくりあげられているエルメスの時計。

妥協を許さない匠の技から生まれた実用的で機能的なそれは、未知なる光を放ち、日々の生活を楽しく、その一瞬一瞬を特別で大切なものにしてくれる。

独自の解釈を表現し続けているエルメスの「時」を、存分に楽しもう。


川部憲 Text by Ken Kawabe