上質な外装が可能にする“オールパーパス”
最もクロノマット B01 42をオールパーパスウォッチたらしめているのが、冷間鍛造で作られたケースの磨きである。84年モデルでも多用されたサテン仕上げをベースとしながらもケースのエッジやベゼル、プッシャーなどにブライトリングらしい歪みのないポリッシュが掛けられている。
本来、傷が目立ちにくいサテン仕上げのケースはどうしても“道具感”が強くなってしまうため、フォーマルの場では着用が難しいとされてきた。対して新しいクロノマットでは上質のポリッシュ仕上げを巧みに差し込むことであらゆる場に対応できるマルチパーパスウォッチ感を強めている。
サテンとポリッシュ、ふたつの仕上げを組み合わせることで高級感を演出する手法は現在の定石でもあり、昔の意匠を受け継ぎながらもクロノマットにモダンな印象を加えることに成功している。特にケースのエッジに施されたポリッシュ仕上げによって時計全体が引き締められているため、時計を装着しても実際のサイズほど大きく感じないだろう。
本作がスペック以上に着用者を選ばない時計に仕上がっている理由はこれまでのクロノマットと比べて2mmほど小径化していることに加えて、サテンとポリッシュを併用した仕上げによる。
ポリッシュ仕上げを使用するクロノマットB01 42で、その美しさを最も堪能できるのが全面に鏡面が与えられたベゼルだ。顔を映り込ませてもほぼ歪むことがなく、なめらかな光沢をたたえるツヤが実に色っぽい。特別な手法で磨かれているのかと思いきや、基本的には他のパーツと製法は変わらないとのこと。
アフターサービスを考慮した設計
外装で言えば、ミドルケースとリュウズガード、ベゼルとベゼルリングがそれぞれ別体パーツとなったのも大きな変更点だ。これまでリュウズガードはミドルケースと一体成形されていたため、リュウズガードに大きな傷が入った場合、形状の関係でどうしても磨けない部分があったという。
また、リュウズガードに破損があった場合にはミドルケース一式を交換する必要があった。しかし、これらのパーツを別体としたことで、リュウズガードの磨き直しを可能とし、さらにリュウズガードに修復できない傷が入ってしまってもケース交換をしなくても済むのだ。もちろん、ベゼルとベゼルリングの別体化も同じ理由だ。
仮にリュウズガードの交換が必要な損傷が生じた場合、従来の「クロノマット 44」の場合はミドルケースの交換となるが、クロノマット B01 42ならばミドルケースではなくリュウズガードだけの交換で済むため、パーツ代金は約1/3になるという。
クロノマットのアイコンであるライダータブも、アフターサービスを考慮して改良された。タブを固定するねじ溝は、これまでベゼル側に切られていた。そのためダメージによって溝が潰れてしまった場合、ベゼルを一式交換しなくてはならなかった。
しかし、今作ではライダータブ側の脚にねじ溝が切られている。このため、ベゼル一式ではなく「15」「45」いずれか不具合が生じたタブを交換するだけで対応可能だ。結果、こちらも前作に比べてパーツ代金はかなり抑えられる。なんと、前作の約1/8だという。
上質な仕上げと実際のサイズよりもコンパクトに思わせるケースの見せ方によって装着する人やシーンを選ばない柔軟さを得た新作クロノマットは、アフターサービスの面においても、大きく進化した。
もちろん大切に使用することは大前提として、万が一の際にユーザーフレンドリーな対応が可能であれば、オーナーにとっても日常使いにおける安心感が違ってくるはずだ。
せっかく時計そのものがあらゆるシーンで着用できる懐の深さを持っていたとしても、傷や修理の心配が付きまとっては使用する機会が少なくなってしまう。
日常使いにも、週末のアウトドアの際にも、気軽に持ち出せるというアドバンテージを持つ点において、本作は真の意味でのオールパーパスウォッチなのだ。
ブライトリング公式サイトでも注文が可能
そんなクロノマット B01 42をはじめ、ブライトリングでは公式サイト上のオンラインブティックで現行機を購入可能だ。詳しくは下記の画像をクリック。
Contact info: ブライトリング・ジャパン Tel.0120-105-707