ケニッシ製マニュファクチュールムーブメントで精度も◎
広田文字盤もあえてブラックのペイントに色をのせるっていう低コスト版の仕上げですけど、この時計のイメージには合ってると思いました。あえて退色させてレトロ風せず、この感じにしたのは個人的には良いんじゃないかなって。高級時計というわけじゃないけど、実用時計として良質な感じを受けます。
鈴木夜光もすごく光りました。実用時計としてはピカイチです。しかもこの価格で。やっぱり、普通に使ってほぼ全く不満を感じない。
広田ムーブメントは新しいCal.5402。直径26mmなので、その意味ではもっとケース径は小さくできたんですけど、あえてケースを大きくして薄くしたのも、普段使いとしては良い点かと思います。
鈴木着用精度を測ってみたけど、T24で−1 秒、T 48 では±0 に戻してました。48 時間使って、精度には全く問題はありませんね。ケニッシがすごく高評価なのは、やっぱり精度が良いからなんでしょう。
土井僕が使った時は、T24で−2〜3秒でした。個体の傾向だと思いますけど、マイナスなのだけはちょっと気になりました。
鈴木それは調整すれば問題ないかな。どちらにせよ誤差の幅は狭いですね。量産品でこのクオリティはすごい。さすがです。
広田それから、Cal.5402はシリコンヒゲゼンマイを使っているから温度変化にも強いんです。合金のニヴァロックスの頃は暑さで狂うことがあったけど、ニヴァクロン™にしたらかなり温度変化に強くなった。だから、冒険時計として成立するなと思いましたね。
鈴木温度安定性が高いのは、シリコンの特性のひとつですね。まさにレンジャーのコンセプト通り。地底探検で温泉に出くわしても大丈夫かも(笑)。そうでなくても、砂漠に行ったら普通に40℃とか超えちゃうしね。
広田そういう時計です(笑)
土井あと、細かな部分ですけど、リュウズがすごく頑丈で良く出来てます。
鈴木ガタが少ないのはケニッシの全体的な話なんですけれど、耐衝撃の部分もちゃんと考えられていると思います。
土井一般的に、ねじ込み式リュウズって結構強い力で押し込みながら回す必要がありますが、これはわりと弱い力でもねじ山と噛み合いました。あえて腕に着けた状態で左手でやってみても、スムーズに回せました。
鈴木着用した状態でできるのは良いね。
広田さすがの加工精度の高さですね。針合わせの感触も良かったですし。
価格はそのまま、“ゆる可愛”から“カッチリ”な仕上がりに
鈴木それにしても、チューダーはどんどん良くなってますね。進化がすごい。
細田日本に再上陸した当初のモデルを触った印象って、なんとなく1980〜90年代とかのロレックスみたいな「なんかユルい感じが残っていいよね」っていう評価だったのに、気が付いたら「カッチリ作り込まれて良い時計」に変わってきてますね。この数年だけでもだいぶ良くなってる。
鈴木そうだね。元々は、このユルさがチューダーの愛らしいところだった。でも、いつの間にか価格はそこまで上がってないけど、完成度まで高くなった。パッケージングとしてロレックスほどの圧倒的な詰め方はないけど、十分詰まってる。
広田この価格帯だとロンジンとかもすごく良くなってるし、チューダーもそうだし。もう言うことはあんまりないなって感じです。
細田これまで中価格帯はスウォッチ グループが強すぎたってこの前の討論会で話しましたけど、そこに対してチューダーって選択肢が出てきたのは、市場としてはすごく良いことですね。
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鈴木今って、ミドルレンジも50〜100万円になってるけど、昔どおり30万円台の本当のミドルレンジでこのクオリティって、考えるとすごいよね。
細田チューダーもある!って、うれしい選択肢です。
広田完成度が高すぎるゆえにちょこちょこ引っかかる点はあるけど……あまり文句を言うところがない(笑)。
鈴木全体的にレベルが高いからね(笑)。
広田うーん、買っちゃいそうな勢い。買うとしたらブレスレットを選んで、ストラップに変えるかなぁ。
鈴木着けたら欲しくなりますよね。改めて価格を見ると、ブレスレットで37万1800円、ストラップは33万3300円か。安いなー。
広田驚異的ですよ。
鈴木今後はカラバリも出るのかなぁ。願わくば、いつまでも届く価格でいてほしいです。
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