アップデートでより実用的な約56時間パワーリザーブに
もっとも、21年のキャリバー 5は、ムーブメントに弱点があった。トータルのパッケージはお見事というほかなかったが、約38時間というパワーリザーブ時間は、お世辞にも長いとは言えなかったのである。それを改めたのが、23年のキャリバー 7搭載機というわけだ。
ベーシックなカレラの実力を底上げしたのが、新しいキャリバー 7である。見た目こそ従来に同じだが、パワーリザーブは約56時間に伸びた。
現在、キャリバー 5のベースとなっているのは、セリタ製のCal.SW200。これはCal.ETA2824-2の代替機である。対してキャリバー 7は、Cal.ETA2892A2と互換性のある、Cal.SW300をベースにしたものだ。
本来のパワーリザーブは42時間しかないが、23年度版のキャリバー 7は約56時間に延長された。21年の「カレラ キャリバー 7 ツインタイム」に比べても、さらに6時間延びたのだから、タグ・ホイヤー技術陣の頑張りは賞賛されるべきだろう。
個人的には、直径36mmという小さなケースサイズも評価したい。グリーンやピンクといった文字盤が示すとおり、本作は明らかに、女性の使用も意識している。
Photograph by Ryotaro Horiuchi
しかし、サイズ以外はキャリバー 5搭載モデルに同じデザインは、腕の細い男性にも映えるはずだ。また、ラグが短く、全長を詰めたため、さらに小さな時計を着けているような装着感を与える。
タグ・ホイヤーの覚醒を感じさせる新しいカレラ キャリバー 7。小ぶりでよくできたベーシックウォッチを探している人には、うってつけの1本だろう。長くなったパワーリザーブを考えれば、価格も妥当である。
タグ・ホイヤー「カレラ」の新作は、見た目よし、中身よし、価格よしの大金星!
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2023年 タグ・ホイヤーの新作時計まとめ
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タグ・ホイヤーの神髄「カレラ」の引力。新作やおすすめモデル8選
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