パネライは「ラジオミール」の魅力を再解釈した特別な1点を発表した。1960年代のモデルに搭載された伝説的なアンジェリュス ムーブメントからインスピレーションを得た「ラジオミール グイド・パネライ & フィリオ」だ。このタイムピースは、2023年11月3日に開催されるジュネーブ ウォッチ オークションで販売される。フィリップスのバイヤーズプレミアムを含めたすべての収益は、ユネスコ政府間海洋学委員会(IOC-ユネスコ)に寄付される予定だ。
ラジオミール グイド・パネライ & フィリオ
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1960年代、パネライはイタリア海軍のサプライヤーであり、自己発光モデルのラジオミール ウォッチ Ref.3646を開発した。この時計は後に、最も象徴的なモデルのひとつとして知られるようになる。ラジオミールの過渡期のモデルであるRef.3646の注目要素がパネライの美学を定義した。特にワイヤーラグは、ケースに細心の注意を払って溶接された堅牢なラグに変更されている。Ref.3646の歴史的な47mm径のケースは、当時はフィレンツェで製造されていた。
最初のラジオミールは16リーニュの機械式ムーブメントを搭載していたが、パネライはGPF 2/56モデル(1956 年製造のエジツィアーノ)から、アンジェリュス キャリバーを採用していた。今回のチャリティモデル制作にあたっては、アーカイブで発見されたアンジェリュス キャリバーを再び搭載し、往時のフィレンツェ本店名であるグイド・パネライ&フィリオの名を冠した世界で1本だけのラジオミール製造を成し遂げた。
1961年に製造されたアンジェリュス
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心臓部に鎮座するのは、アンジェリュスSF240 ムーブメントだ。グリュシデュールテンプは、62年前にパネライの時計に採用されていたものと全く同じもの。グイド・パネライ&フィリオのために特別に組み立てられたキャリバー、その製造は、ムーブメントのプレートに彫刻が施されていることからもわかるように、1961年6月に遡る。
約8日間のパワーリザーブを備えた手巻きのアンジェリュス SF240 ムーブメントによってリュウズを巻き上げる頻度が少なくなり、耐水性の寿命も長くなる。時代を先取りしたもうひとつの成果は、時計の心臓部の鼓動がはっきりと見える透明なケースバックだ。他ならぬジュゼッペ・パネライ自身が、ムーブメントの印象的なロングパワーリザーブを披露するという、唯一の目的のために行った大胆な選択だった。
ラジオミールらしいラジオミール
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これは単なる復刻版ではなく、特別なタイムピースとしてパネライの伝統と歴史を祝う意味を持つモデルだ。このスペシャルエディションの主な特徴は、溶接ラグ、サンドイッチダイヤル、マリーナ ミリターレのロゴ、オフィチーネ パネライの刻印、ゴールドカラーの針、9時位置のスモールセコンド、ドーム型サファイアクリスタルの6つである。
これらは過渡期の形と美学からインスピレーションを得ているため、その特徴が際立っている。絶えず変化するイタリア海軍のニーズを満たすために開発されたRef.3646は、パネライの継続的な革新の重要なマイルストーンなのだ。今回の47mmケースには、贅を尽くしたパネライ プラチナテック™ が採用された。従来のプラチナよりも深い光沢を維持し、より硬く、傷がつきにくい特性をもっている。
クリスタルとプレキシガラスが選べるケースバック
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ラジオミール グイド・パネライ&フィリオには、イタリア製カーフストラップとスイス製のネジ式台形ホワイトゴールドバックルも付属する。セカンドストラップは、当時オフィチーネ パネライのレザーストラップを製造していたレザーグッズメーカー、Cuoierie Meccaniche Brelliによるテーパーのないロングサイズのヴィンテージ構造が採用された。
多用途性と歴史的信頼性を備えたこの時計には、リクエストに応じてふたつのケースバックが用意されている。ひとつはモダンなシースルー サファイア クリスタル製、もうひとつは当時の素材へのオマージュとしてプレキシガラス製である。
特別製造のBOX
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このユニークなタイムピースは、歴史的なパネライのボックスからインスピレーションを得たパッケージに収められている。ラディカウッドの外装とブラックのアルカンターラで裏打ちされた内部トレイが特徴で、ボックスには2本目のヴィンテージストラップを収納できるスペースも設けられている。
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https://www.webchronos.net/features/52700/