セイコー クレドールより、新作「Kuon(クオン)」1型2種が発表された。“久遠(遥かな過去から未来まで、果てしなく続く時の流れ)”に由来する本作は、磁器ダイアルや流麗なケース、手巻きスプリングドライブムーブメントを採用する。
流麗なケースラインと艶やかな磁器ダイアル、滑らかな運針が表現する“果てしなく続く時の流れ”
セイコー クレドールの新作として、「Kuon(クオン)」1型2種が発表された。その名前は“久遠(遥かな過去から未来まで、果てしなく続く時の流れ)”に由来し、本作には時代を越えてもあせることのない不変の魅力が盛り込まれている。
そのことを体現しているのが、滑らかに伸びるケースラインだ。時の流れを表現すべく、“しなやかなで軽やかな水の動き”に着目したフォルムは、リュウズガードからブレスレットまで、連続性のあるラインを描いている。一見シンプルながらも、ケースサイドやラグにはいくつもの稜線が重なり、面ごとに磨き分けることで立体感が与えられている。
しなやかな7連のブレスレットは、エンドピースを持たない専用設計だ。汎用ベルトへの交換はできないが、その分ケースとの一体感が高められている。
そして何と言っても目を引くのは、透明感のある磁器製のダイアルだろう。職人の手によって1枚ずつ釉薬を塗り焼成されたダイアルは、光の加減によってまるで水面のように表情を変える。ダイアルのバリエーションは2種類用意されており、1つがローマンインデックス、もう1つがシンプルなバーインデックスだ。いずれも上絵付による。
シャープで繊細なローマンインデックスは、本作のために新たにデザインされたものであり、フォーマルな装いにも相応しいエレガントな仕上がりを持つ。バーインデックスモデルは、12時位置をクレストマーク、3、6、9時位置をくさび型にすることで、判読性を高めている。
シースルーバックからはムーブメントを鑑賞することができる。本作に搭載されているのは、手巻きスプリングドライブのCal.7R31だ。1つの香箱に2つの主ゼンマイを並列に組み込む、デュアル・スプリング・バレルを搭載し、約72時間のロングパワーリザーブを実現している。香箱の横にはパワーリザーブインジケーターが配され、巻上げ状態を確認することが可能だ。受けには、うねったような模様の仕上げが施されている。これは、湧水が流れ出るせせらぎを表現したものだ。
時分秒針とパワーリザーブインジケーターの針は、いずれもテンパー針を採用している。テンパー針は、鉄製の針の表面を鏡面で仕上げて熱加工することで、表面の酸化被膜の色が様々に移り変わる。ローマンインデックスのモデルではグレー、バーインデックスモデルでは紺色になった瞬間を見極め、職人の熟練した技術によって統一した色味に揃えている。
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