モリッツ・グロスマンより、新作「テフヌート シルバーフリクション」が発表された。本作は、伝統技法である銀摩擦メッキを施したダイアルを特徴とするモデルだ。18KRGケースとSSケースのふたつのバリエーションで展開される。
19世紀から受け継がれてきた職人技を現行機で味わう
モリッツ・グロスマンより、新作「テフヌート シルバーフリクション」が発表された。同社らしいエレガントなデザインを踏襲しつつ、ダイアルに伝統的な技法である銀摩擦メッキ(シルバーフリクションコーティング)を採用している。
シルバーフリクションコーティングは、時計師のグロスマンが活躍していた19世紀から受け継がれてきた職人技だ。銀のパウダー、塩、クリーム状の酒石、水を混ぜたペーストを作り、これを小さなブラシに付けてダイアルに擦りつける。その後、表面を研磨することでシルバーに輝くダイアルが出来上がる。言葉に表すと簡単に聞こえるかもしれないが、光と陰影のコントラストを生みつつ、ムラのない仕上がりを実現するためには、熟練のスキルと高い集中力が求められる。
ダイアルのロゴやインデックス、目盛りは、ダイアルに手作業で掘り込みを入れた後にブラックラッカーを充填している。艶やかなブラックが、シルバーダイアルとの対比を強調する。手作業で仕上げられた針は、ブラウンバイオレットに焼き戻しされている。熱を加える加減によって、針は青にも黒にもなる。そのちょうど中間を狙うのは、職人の経験が試されるところだ。
ケースサイズは、様々な大きさの手首にもフィットしやすい直径39mmだ。素材は18Kローズゴールドまたはステンレススティールから選択することが可能。装着されているアリゲーターストラップは、18Kローズゴールドケースにはブラウン、ステンレススティールケースにはブラックと、色が異なっている。
搭載するムーブメントは、自社製手巻き式のCal.102.1だ。同社を象徴する3/5プレートや、優雅に伸びる緩急針とねじによる調整機構、古典的なゴールドシャトンを採用している。プレートのリブ模様やブリッジのエングレービングは、見る者に至福の時間を与えることだろう。
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