モリッツ・グロスマンは、2023年11月で創立の15周年を迎えた。ブランドはこれを記念し、「バックページ・グリーン」と「トレンブラージュ 15th バースデーエディション」のふたつの特別モデルを披露した。いずれも本数限定で展開されるこれらの新作モデルは、ブランドが誇る職人の知識と手仕事によって、最先端の製造技術と伝統的な職人技の融合が果たされている。
モリッツ・グロスマン15周年「バックページ・グリーン」
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手巻き(Cal.107.0)。24石。1万8000振動/時。パワーリザーブ約42時間。18KRGケース(直径41mm、厚さ11.35mm)。25本限定。814万円(税込)。
モリッツ・グロスマンの「バックページ」は、大部分がカットされたダイアルからムーブメントの精緻な仕上げや構造がのぞく、大胆な仕様のコレクションだ。
今回15周年記念に披露されたバックページ・グリーンは、その限定カラーリングとして登場。ローズゴールド製ケースとプラチナ製ケースのふたつのバリエーションが用意されており、それぞれ25本限定生産で展開されている。
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手巻き(Cal.107.0)。24石。1万8000振動/時。パワーリザーブ約42時間。Ptケース(直径41mm、厚さ11.35mm)。25本限定。902万円(税込)。
奥深いこのグリーンカラーは、丹念に仕上げられた内部機構を際立たせ、手元に華やかな印象を演出。ケースと色を合わせたインデックスやブラウンバイオレットに焼き戻された針とも調和し、モダンとクラシカルの大胆な融合に役立っている。
またダイアル上では、テンワやテンプ受けといった、本来裏側にあるべき部品が顔をのぞかせており、その仕上げや駆動を運針とともに楽しむことができる
この鏡写しのような面立ちの実現に不可欠であったのが、自社製Cal.107.0の存在である。
その構造は、単に基幹ムーブメントを反転させたわけではなく、多くのパーツが一から設計し直されている。もちろん歯車に加えて、脱進機や調速機、ヒゲゼンマイの巻き上げ方向さえも反転しているため、従来のキャリバーでは見られない部品も新たに組み込まれた。
こうして生まれたCal.107.0は、ダイアル側、裏ぶた側の両方から、精緻な仕上げと独創的な構造を楽しめるムーブメントに仕上がっている。
このような鏡写しのムーブメントを搭載するバックページは、近年のモリッツ・グロスマンのニューアイコンとなっている。15周年という節目の年を皮切りに、さらなるコレクションの展開も期待できそうだ。
モリッツ・グロスマン創立15周年のユニークピース「トレンブラージュ 15thバースデーエディション」
モリッツ・グロスマンは創立15周年を記念して、伝統的な彫刻技法がダイアル全面に施されたユニークピースも披露している。
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手巻き(Cal.100.1)。20石。1万8000振動/時。パワーリザーブ約42時間。18KRGケース(直径41mm、厚さ11.35mm)。1本限定。価格要問い合わせ。
18Kローズゴールドのケースに身を包んだ本作のハイライトは、温かみのあるジャーマンシルバーのダイアルだ。表面には”トレンブラージュ仕上げ”と呼ばれる技法によってざらつきのある質感が与えられており、インデックスや各種スケール、ブランドロゴがくっきりと際立っている。これらの要素は、全て一枚の地板を彫り込んで形作られており、それを感じさせないほどに立体的かつエッジの効いた仕上がりが見られる。
また、創立15周年を祝す、「2008-2023」と「15」の刻印にも注目したい。これらの数字はトレンブラージュ仕上げに馴染むよう刻印されており、文字盤に当たる光の反射によってさまざまに見え方を変化させる。ブラウンバイオレットに焼き戻された各種針と合わせて、研ぎ澄まされてきたクラフトマンシップを象徴する要素と言えるだろう。
心臓部には、自社製手巻きムーブメント、Cal.100.1を搭載する。その設計は19世紀から受け継がれてきた理念に基づいており、古典的な要素と現代の時計技術の両方が組み込まれている。トランスパレント仕様のケースバックからはゴールドシャトンに加え、テンプ受けとガンギ車受けに刻まれた花模様のエングレービングなど、豊かな職人技の数々を楽しめるだろう。
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