セイコーウオッチは、クレドール誕生50周年を記念した限定モデルを発売する。薄型メカニカルウォッチの系譜を脈々と受け継ぎ、“クレドール”の名のもとに60余年ぶりによみがえった「ゴールドフェザー」は、現代にふさわしい高級薄型モデルだ。羽根のように「薄く」「軽やかで」「空気をはらみ」「艶やかで」「優美」であることをデザインコンセプトとし、現代のドレスウォッチとしてふさわしいスペックとデザインにアップデートした U.T.D.(=Ultra Thin Dress)を紹介しよう。
クレドール「50周年記念 ゴールドフェザー U.T.D.限定モデル」
手巻き(Cal.6890)。22石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約37時間。SSケース(直径37.1mm、厚さ8mm)。日常生活用防水。世界限定100本。121万円(税込み)。2024年4月19日(金)発売予定。
当時のダイアルに採用されていた、繊細な和紙のような風合いのパターンを現代的にアレンジし、優美な球面状のダイアルに採用。柔らかさの感じられるケースフォルムと温かみのあるシルバーを組み合わせ、ブランド創成期から受け継ぐ繊細な感性を注ぎ込んだ、クレドール50周年にふさわしい限定モデルとなった。
クレドールの源流
和紙のような風合いを持つダイアルを再現
職人の手書き版下による繊細優美なローマ数字のインデックスを再現するため、当時の印刷技術を現代に復活させた。例えば、ローマ数字の V や X の交差部分がつぶれないように「スリット」をいれることによって印刷時にインクを溜まりにくくしたり、ローマ数字の直角部分のエッジに「ひげ(書体の角につける飾り)」をいれて角を延ばし、ローマ数字がすっきりとした印象になるよう補正されている。さらに印刷を幾度も重ねる現代の技法を加え、当時よりも立体的で艶やかなインデックスに仕上げられている。
U.T.D.(=Ultra Thin Dress)モデル
1969 年に発売された<セイコー U.T.D.>モデルから使用している長い歴史を持つ名称で、厚さ1.98mm の極薄機械式ムーブメント「キャリバー68系」を搭載した薄型メカニカルウォッチを指す。薄く美しいだけでなく、実用性を確保していることも特徴で、羽根の羽軸のような形状の時分針の中央に細い線を印刷し、さらに分針をダイアルに沿って曲げることによって、より高い視認性を確保している。
美しいテンパー仕上げのネジ
鉄を焼くことで表面にできる酸化膜の青色。酸化膜の色は温度と加熱時間により千差万別に変化するため、深く鮮やかなブルーになった瞬間に焼きを止める必要があり、熟練の職人が一点一点手作業で丁寧に下地を磨いてから、色むらが出ないようにネジを焼いている。シースルーバック仕様の裏ぶたからは、そのテンパー仕上げのネジの鮮やかなブルーと美しいムーブメントの仕上げを鑑賞可能だ。
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