1979年の発表以来、時計界のアイコンとなり、純金製ブレスレットウォッチにより“スポーツシック”のトレンドを独自の解釈で具現化してきた「ピアジェ ポロ」。2021年にスケルトンムーブメントで高度な技術を示し、2023年には薄型パーペチュアルカレンダーでさらなる進化を遂げたピアジェ ポロは、2025年、フライングトゥールビヨンとアストロノミカル ムーンフェイズ表示を融合させた複雑モデル「ポロ フライング トゥールビヨン ムーンフェイズ」を発表した。
ピアジェ ポロ フライング トゥールビヨン ムーンフェイズ
![ピアジェ ポロ フライング トゥールビヨン ムーンフェイズ](https://www.webchronos.net/wp-content/uploads/2025/02/2-12.jpg)
1979年のピアジェ ポロ誕生以来受け継がれてきた特徴的なビジュアルであるゴドロン装飾は、文字盤だけでなくケース側面にも施されている。手巻き(Cal.642P)。23石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約37時間。Tiケース(直径44mm、厚さ9.88mm)。10気圧防水。1645万6000円(税込み)。
![ピアジェ ポロ フライング トゥールビヨン ムーンフェイズ](https://www.webchronos.net/wp-content/uploads/2025/02/4-9.jpg)
厚さ4mmのムーブメントにふたつの複雑機構を搭載
![ピアジェ ポロ フライング トゥールビヨン ムーンフェイズ](https://www.webchronos.net/wp-content/uploads/2025/02/5-9.jpg)
時計製造においてピアジェが積み重ねてきたノウハウを生かし、かつて「これまでに考案された中で最も薄型のトゥールビヨン」と評されたCal.600Pの進化型が、本作に搭載するCal.642P手巻きムーブメントである。厚さ4mm、Cal.600Pの薄型フライング トゥールビヨンのP型のトゥールビヨンケージを継承しながら、さらに、122年間調整不要な月齢表示に必要な部品がわずか0.5mmの厚さで組み込まれている。
122年に1日の補正しか不要なムーンフェイズ
![ピアジェ ポロ フライング トゥールビヨン ムーンフェイズ](https://www.webchronos.net/wp-content/uploads/2025/02/6-7.jpg)
地球と月の相対速度により、両者の周期にはわずかなずれが生じる。ムーンフェイズは各社の機構の違いにより、このずれを再現する精度が異なる。ピアジェの卓越した技術で作られたCal.642Pが示す月齢と実際の天体に1日分のずれが生じるまでには、122年という長い時間を要する。このずれは、「ピアジェ ポロ フライング トゥールビヨン ムーンフェイズ」の月齢表示を、9時位置に配されたコレクターで調補正することができる。
洗練された魅力
クッション型の文字盤とラウンド型のケースがフォルムの対比を生み出し、この対照的な魅力が文字盤を際立たせるピアジェ ポロ シリーズ。文字盤側には分目盛りと6時位置のムーンフェイズ表示、裏面にはムーブメントが見える透明なサファイアケースバック。ピアジェ ポロ フライング トゥールビヨン ムーンフェイズを手首に装着した時に、薄型でエレガント、軽量で快適な着け心地、そしてどのような場面でも輝きを放つ洗練されたデザインであることをオーナーは感じ取れるだろう。
注目すべきディテール
1979年に誕生したピアジェ ポロ。当時はスポーツシックの全盛期でステンレススティール製のブレスレットウォッチが主流だったが、その年イヴ・ピアジェは大きな賭けに出て、ゴールドのケースとブレスレットを装着したピアジェ ポロを発表した。1957年の創業以来、ピアジェが使用するのは貴金属だけだったからだ。「ピアジェの時はゴールドのみによって刻まれる」と当時の広告でうたったように、ピアジェ ポロにはゴールドが用いられ、彫刻的な横のラインをシグネチャーとし、磨きのかかったゴドロン装飾のみで文字盤とブレスレットを飾った。
1979年までは、デザイナーの名を冠するオートクチュールのメゾンのように、人々が身に着けていたのは単にピアジェのウォッチだったが、1979年にメゾン史上初めてポロというコレクション名が誕生してからは、ピアジェ ポロという名が広がりを見せた。これは新たな時代とライフスタイルの到来、そして時を超越するウォッチメイキングにおけるアイコンが誕生したことを意味していた。
Contact info: ピアジェ コンタクトセンター Tel.0120-73-1874