ファーブル・ルーバの新作「レイダー・ハープーン42」は待望のミドルサイズモデル

2019.12.22

 ファーブル・ルーバから新作「レイダー・ハープーン42」が発表された。

レイダー・ハープーン42

自動巻き(Cal.FL301)。2万8800振動/時。パワーリザーブ約40時間。SS(直径42mm)。300m防水。38万5000円(税別)。

 「世界で2番目に古い」時計ブランドとして知られるファーブル・ルーバ。この”世界で何番目に古いか論争”については諸説あり、“現存する”時計ブランドとしては2番目ということ。

 ファーブル・ルーバの設立は1737年、スイスのル・ロックルからスタートし、創業者のアブラハム・ファーブルは息子たちと共にワールドワイドな時計ビジネスを展開させていった。

 長い歴史の中、ファーブル・ルーバが近年世界を驚かせたのは2016年に発表された究極のダイバーズウォッチ「レイダー・ハープーン」だ。これまで創出してきた伝説的な時計の系譜を受け継ぎつつ、革新的な機能と複雑な技術の簡略化を成功させたことにより、ユニークな時刻表示にたどり着いた。

“銛”を名前に冠する一本の分針のインパクト

 今回の新作「レイダー・ハープーン42」はケースの直径が42mmと、従来モデルの直径46mmのケースからするとかなりコンパクトになった印象を受ける。防水性能も500m防水から300m防水に変わり、日常生活での使用を想定したスペックとなった。従来モデルと変わらないのは、独特の時刻表示だ。たった1本の分針が文字盤上で存在感を放っている。短針の代わりに存在するのはアワーリング(時)、センターで回転するのは秒ディスク。過去から受け継がれた頑丈なケースと小型化に成功したモジュールにより、さらなる進化を遂げている。

時刻の読み方。左の図は12:00で、右の図は2:15を表している。秒はともに35秒。分針は通常の分針と同じ読み方。時は文字盤外周のアワーリングから読み取る。アワーリングはゆっくりと回転していて、分針の先にある数字から現在時刻を確認する。左の図は分針の先が、アワーリング上の数字の12を指しているので12時。右の図は分針の先がアワーリング上の数字の2と3の間にあるので2時。秒は、回転する秒ディスクが秒針の役割を果たしている。

 一本針の分針とアワーリングの組み合わせによる斬新な時計表示を支えるのは、ファーブル・ルーバの伝統ともいえるレトロフューチャーデザインだ。1970年代、宇宙開発が盛んだった頃に多くの人々が描いた未来像を反映したデザインとなっている。その象徴とも言えるのが頑丈なクッションケース、14角形の風防リング、高い視認性を誇る分針とインデックス。これらがレイダーハープーンの特徴的なデザインにつながっている。

 もちろんダイバーズウォッチとしてのISO規格を満たしており、潜水時間(分)を測定するための「逆回転防止ベゼル」や駆動の確認には「秒針」の代わりに文字盤の中央で回転する「秒ディスク」を採用。2時位置には飽和潜水に対応したヘリウムバルブがある。ファーブル・ルーバの数々の時計が持つ、実用シーンでの強さを実感できるモデルとなっている。

慣れるまでは時刻の読み方に戸惑うかもしれないが、一度理解すれば直感的に読み取りやすい。またスーパールミノバが塗布されているため、水中や暗所での視認性も高い。

スクリューケースバックのロゴは、ケースに対してまっすぐに留まるように設計されている。またラグが手首に合わせた位置で設計されているため、着け心地にもこだわって作られている。

 深海から、地上の最高峰までを網羅する実用機械式時計を次々と送りだすファーブル・ルーバはこう語る。

 「不要なものをすべて排除し、残ったものを見直し、再設計する。そして生まれた究極のダイビングウォッチ。針は1本しかありません。その針だけで水中の世界を探索するのに必要なすべてが手に入ります、もちろん陸上でも。」

自動巻き(Cal.FL301)。2万8800振動/時。パワーリザーブ40時間。SS(直径42mm)。300m防水。43万5000円(税別)。

自動巻き(Cal.FL301)。2万8800振動/時。パワーリザーブ40時間。SS(直径42mm)。300m防水。38万5000円(税別)。

Contact info:ファーブル・ルーバ日本総代理店 スイスプライムブランズ株式会社 Tel.03-4360-8669