2020年7月10日 セイコーより、1968年に発売された300m空気潜水仕様のダイバーズウォッチの復刻モデルが発売される。このモデルは、「エバーブリリアントスチール」を用いたケースと、10振動のハイビートムーブメントが特徴だ。復刻にあたり、空気潜水仕様から飽和潜水仕様にスペックアップしている。
セイコー「1968メカニカルダイバーズ 復刻デザイン」
スペックアップしたハイビートダイバーズウォッチ
1965年に国産初のダイバーズウォッチを開発したセイコーは、その後も研究を重ね、ダイバーズウォッチを進化させていった。そして1968年、同社が開発したのが300m空気潜水仕様のモデルである。前作が150m防水であったのに対し、ねじ込み式リューズやワンピースケースを採用することによって、本格的なダイバーズウォッチとして進化させたのである。
その自信の表れか、ダイアル上には「PROFESSIONAL」の文字が追加された。また、10振動のハイビートムーブメントが搭載され、外乱への耐性を高められていることも特徴だ。初のダイバーズウォッチ発売からわずか三年で、現代でも通用するスペックのダイバーズウォッチを開発に成功したことからも、いかに同社がこの分野に力を入れていたのかがうかがい知れる。
セイコーは今回、このモデルをベースに更なるアップグレードを施して復刻することを発表した。それこそが、「1968メカニカルダイバーズ 復刻デザイン」である。外装には、耐食性と審美性に優れる「エバーブリリアントスチール」が採用され、全体的なカラーリングは、深海を想起させるブルーグレーでまとめられている。
搭載されるムーブメントは、10振動のハイビートムーブメント、「Cal.8L55」だ。高級時計に求められる耐久性と審美性を高い基準でクリアした信頼性の高いムーブメントであり、ダイバーズウォッチとしての実用にも十分考慮された仕様になっている。
また、防水性もアップしており、オリジナルモデルが空気潜水仕様だったのに対し、飽和潜水仕様にスペックが向上されている。ただ復刻するだけでは済まさないという同社の意地を感じられる。