モンブランは、新たに「ヘリテイジ モノプッシャー クロノグラフ」を発売する。このモデルは、サーモンカラーのダイアルをはじめとして随所に取り入れられたクラシックなデザインとモノプッシュ式のクロノグラフが魅力のモデルである。
控えめな価格設定ながら、往年の時計製造への敬意が細部にまで宿った意欲作
モンブランより、サーモンカラーのダイアルが特徴的な、「ヘリテイジ モノプッシャー クロノグラフ」が発売される。モンブランは現在、傘下に収めたミネルバと共に時計作りを行っている。そのミネルバが1940年代から1950年代に製造していたモデルのデザインをベースとして、そこに現代の紳士たちのトレンドであるネオダンディスタイルを取り入れ、モダンな印象の一本を作り上げた。
サーモンカラーのダイアルとグレーのスフマートアリゲーターストラップによって、クラシックな印象に仕上がっている。自動巻き(MB25.12)。27石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約48時間。SS(直径42mm、厚さ 14.7mm)。5気圧防水。54万5000円(税別)。
アンティークウォッチに見られる”ヤケ”を思わせるサーモンカラーのダイアルと、小ぶりなアラビア数字とドットで構成されたインデックスは、クラシックなデザインと上品さを兼ね備えている。ダイアルは、インデックスをなぞるようにアワーリングのみグレイン仕上げになっており、一見シンプルでありながらも引き締まったデザインになっている。
クロノグラフは、モデル名が示す通りモノプッシュ式である。リューズに設置されたプッシャーによって、スタート、ストップ、リセットの操作を行うことができる。3時位置のインダイアルがクロノグラフ用積算計となっており、3分、6分、9分の目盛りが長くなっているが、これは公衆電話でコインを投入した際の経過時間を把握するためのものである。現代ではあまり公衆電話を見かけるようなこともなくなってきたが、このモデルが持つクラシックな空気感を演出するための細かなディティールへのこだわりが垣間見える。
ミネルバがかつて製造していたCal.19等のモノプッシュクロノグラフを彷彿とさせるデザインが魅力的なモデルだ。シンプルながらも細部へのこだわりが感じられる。