世界最小の機械式ムーブメント「Cal.101」を搭載したジュエリーウォッチ2本が、ジャガー・ルクルトより発売される。「101 スノードロップ」は、花を象るペアシェイプのダイヤモンドが繊細な女性らしさを表現し、優雅さと力強さを感じさせる「101 バングル」は、女性らしさをより大胆に表現している。
ジャガー・ルクルトが誇る世界最小機械式ムーブメントCal.101
極小ムーブメントが実現させる時計製造技術とジュエリーの融合
長さ14mm、幅4.8mm、厚さ3.4mm、重量わずか1g。これは、1929年に発表され、現在まで世界最小の機械式ムーブメントの座を守り続ける、ジャガー・ルクルトの「Cal.101」のサイズだ。時計製造が更に高度化し始めた19世紀後半以降、創造的なムーブメントを世に送り出してきた同社が、小型化を追求し始めたのも自然な流れだろう。1880年の「Cal.7HP」、1908年の「Cal.6EP」を経て開発されたCal.101は、そのコンパクトさを生かし、レディースのジュエリーウォッチに採用された。
時計とジュエリーの関係としては、19世紀初頭に時計ムーブメントを搭載した女性用のブレスレットが存在していたとされているが、実用面で課題があり普及しなかったようだ。そのような点から、高精度を誇るCal.101は、時計製造技術とジュエリーの架け橋となったムーブメントだと言えるだろう。
リュウズは背面にレイアウトされ、外装のデザインに高い自由度を持たせている。極小ゆえに製造、組み立てには高い技術を要し、年間でも限られた本数しか製造することのできないムーブメントであるが、その唯一無二のキャラクターは、エリザベス女王をはじめ、多くの女性を魅了してきた。そして今年、Cal.101を搭載した新しいジュエリーウォッチが2本発表された。
雪の下から芽吹く花をイメージした「101 スノードロップ」。ダイアルを中心にセットされたペアシェイプのダイヤモンドが、花を象っている。今回発表された2本とも、ダイヤモンドはクラリティースケールIF~VVSクラスのみが採用され、ハイジュエリーとして相応しい輝きを放っている。手巻き(Cal.101/4)。19石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約33時間。18KPG(縦18.35×横5.98mm)。時価(参考価格42万ユーロ)。
そのうちの1本である「101 スノードロップ」は、ジュウ渓谷に積もる雪の下から芽吹く、白い花々に着想を得たモデルだ。ダイアルを中心に204個ものペアシェイプのダイヤモンドが、まるで花のようにセットされ、繊細な女性らしさを表現している。金属の使用を最低限にとどめるため、ダイアモンドのセットにはグリフセッティングが採用されている。
これにより、ダイヤモンドがさまざまな角度から光を取り込み、眩い輝きを放つように工夫されている。ペアシェイプも含め、全部で904個ものダイヤモンドが用いられており、そのセットには、同社の宝飾職人ですら約130時間を要する。
2本目の「101 バングル」は、アールデコの優雅な幾何学模様と20 世紀のモダニズムの力強いフォルムから着想を得たモデルだ。大胆に描かれた曲線は、女性らしさをより大胆に表現している。合計996個ものダイヤモンドがセットされており、グリフセッティングとグレインセッティングの使い分けが、ダイヤモンドに立体感と輝きを与えている。ブレスレットを捻るだけで脱着が可能であり、留め具を排したデザインがエレガントな印象を与えている。
大胆なカーブが優雅さと力強さを感じさせる「101 バングル」。デザインをより強調させるため、細かなサイズ調整も可能な仕様となっている。手巻き(Cal.101/4)。19石。2万1600振動/時。パワーリザーブ33時間。18KPG(縦18.35×横5.98mm)。時価(参考価格36万ユーロ)。
発表から90年を超えるCal.101は、その長い歴史の中で素材や製造技術の改良を重ねてきた。現在第4世代を数えるに至ったこのムーブメントは、今後も進化を続け、女性たちの腕元を飾っていくことだろう。
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