ヴァシュロン・コンスタンタンがフルゴールドの「オーヴァーシーズ」で焦点を当てたのは、オートオルロジュリー(高級時計製造)が持つ価値を一段高いポジションに押し上げる表現方法だ。この時計のデザインは、「オーヴァーシーズ」のダイナミックな個性を保ちつつも、サファイアクリスタルのダイヤルが、オープンワークを施した厚さ4.05mmの超薄型パーペチュアルカレンダー・ムーブメントの核心部へと、見る者を誘う。
精緻なメカニズムの核心部へと誘うオープンワーク
オーヴァーシーズ・パーペチュアルカレンダー・エクストラフラット・スケルトン
自動巻き(cal.1120 QPSQ/1)。36石。19,800振動/時。パワーリザーブ約40時間。磁気から保護する軟鉄製ケース・リング。ジュネーブシール取得。18K(5N)RG(直径mm、厚さmm)。5気圧防水。ブティック限定。時価(2020年9月28日現在の参考価格1,400万円(税別)
時計に精通した人々の間では、スケルトンとも呼ばれるオープンワーク自体が一種のコンプリケーションとみなされており、もちろん時計製作のトレーニング課程では専門的な特殊技術に数えられる。機械式ムーブメントに施された繊細なオープンワークは、部品の信頼性を保持しながら、それらを透かし彫りする技法で、それには極めて複雑な手作業を要する。部品をどこまで削ぎ落して透かすかは、熟達した時計職人の非常に高度な技と不可分で、これに習熟した職人はごく少数しかいないのが実情だ。現在ヴァシュロン・コンスタンタンは、パーペチュアルカレンダーや超薄型ムーブメントと同じくらい複雑なオープンワークをムーブメントに実践できる、数少ないマニュファクチュールの一つである。キャリバー1120 QPSQ の全部品は、メカニズムの機能美を高めるためにくり抜かれ、丁寧な仕上げと装飾が施されている。
オーヴァーシーズ初のオープンワーク・ローター
職人技による専門技術の頂点
このムーブメントは、特別な仕上げがすべて手作業で行われている。また、愛好家が求めるような完璧な美観をメカニズムに与えるために多種多様な技が駆使されている。たとえば、表面に直線的な肌理を与えるサテンブラッシュ仕上げをはじめ、輝きを生む直線と曲面の面取り、さまざまな起伏を作り出すサーキュラーブラッシュやサンバースト仕上げ、ペルラージュやポリッシュ仕上げなどだ。これらの代々受け継がれる職人技が、部品を美しく輝かせる一方で、電気処理のNAC で得られたアンスラサイトグレーのカラーが、このムーブメントに非常にモダンな表情をもたらしている。
2100 年まで調整不要のカレンダー
日付と曜日、月を表示するシンプルなカレンダー機能では、28 日、29 日、30 日、あるいは閏年の29 日の月は、それに合わせカレンダー調整が必要になるが、「オーヴァーシーズ・パーペチュアルカレンダー・エクストラフラット・スケルトン」では、西暦2100 年3 月1 日までカレンダー表示もムーンフェイズ表示も人為的な修正が必要ない。
自由なパーソナリゼーション
「オーヴァーシーズ」コレクションの全モデルと同様に、この特別な時計は、簡単に交換が可能で便利なインターチェンジャブル・ブレスレット/ストラップにより、ウォッチスタイルの変化が楽しめる。サテンブラッシュ仕上げの半マルタ十字を象ったリンクが時計のエレガントな味わいを引き立てるゴールドのブレスレットに加え、ブルーのアリゲーターレザーと、ブルーのラバーストラップの2 本も付属する。
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