IWCシャフハウゼンは、パイロット・ウォッチ・クロノグラフ・トップガン“SFTI”が加わり、パイロット・ウォッチのトップガン・シリーズがさらに充実する。この新しいモデルは、2018年に米海軍航空隊に敬意を表して作られ、トップガン卒業生だけが入手できる“Strike Fighter Tactics Instructor(米海軍 戦闘機戦術教育特別コース)”ウォッチの民生版だ。今回のクロノグラフは1500本限定で、地球上で最も硬い物質のひとつであるブラックの酸化ジルコニウムセラミック製ケースで作られた。ケースバックとプッシュボタンにはセラタニウム®を使用している。
トップガンは若い戦闘機パイロットの夢
IWC「パイロット・ウォッチ・クロノグラフ・トップガン “SFTI” 」
自動巻き(Cal.69380)。33石。28,800振動/時。パワーリザーブ約46時間。耐磁性軟鉄製インナーケース。セラミックスケース(直径44.5mm、厚15.7mm)。60m防水。世界限定1,500本。108万円(税別)
航空の分野で海軍航空に課せられる要件ほど厳格なものは他にない。空母の狙った地点への夜間の着艦は、中でも最も困難な飛行のひとつだ。F/A-18E/Fスーパーホーネットのような超音速ジェット機での格闘戦、急旋回、あるいは垂直機動の最中には、パイロットと機体に最大限の加速度がかかる。そのため、「パイロットウオッチ・トップガン」は、コックピット内のジェット戦闘機パイロットが受ける可能性のある極度の負荷に耐え得るような極めて堅牢かつ弾力性を備えた素材で作られている。
チタニウム、セラミックなど極めて耐久性の高い素材を採用
ケースに用いられるハイテク素材は、非常に純度の高い原材料と高度な製造工程が特徴だ。原料となる多結晶粉末は、複数の補助素材と混ぜ合わせて均質にした後に成形され、最後に炉の中で高温で焼結される。セラミックは、ダイヤモンドに次ぐビッカース硬度を持ち、地球上で最も硬い物質のひとつに数えられる。軽量性、硬度、耐擦過性に優れていることから、ジェット機のコクピットという限られた空間での日常的な使用には最適である。マットブラックカラーは、ウォッチに日光が反射してパイロットの気を散らすことを防ぐ効果がある。チタニウムとセラミックは耐腐食性にも非常に優れ、塩分を含む湿った海風にさらされるような空母での長期にわたるミッションにも理想的な素材である。
チタニウムとセラミックの長所を兼ね備えたセラタニウム®
IWCシャフハウゼン最新の革新技術がセラタニウム®だ。この画期的な新素材は特殊なチタニウム合金をベースとしている。ウォッチケースのコンポーネントは、フライス加工、回転、穴開けを経て炉の中で加熱される。この熱処理の工程で、酸素が素材の中に拡散されて相転移が起こることで、表面にセラミックと同等の特性が備わる。セラタニウム®はチタニウムのように軽量かつ堅牢で、しかもセラミックのような耐擦過性を兼ね備えている。従来のコーティングとは異なり、表面が基材と分離しないように結合されるため、ウォッチをぶつけてもはがれることはない。この新しい素材により、初めて、ケースのすべてのコンポーネントを頑丈なジェットブラック仕上げにすることが可能になった。
IWCのトップガン・パイロット・ウォッチ・コレクション
IWC シャフハウゼンのトップガン・パイロット・ウォッチは、米海軍が飛行技量および戦術に最も秀でたパイロットを訓練する伝説の海軍戦闘機兵器学校プログラム、トップガンに捧げられたコレクションだ。極めて堅牢かつ耐摩耗性に優れた素材を用いた精密航空計器とも呼ぶべきこのコレクションは、パイロットがコックピットで操縦するジェット戦闘機内でパイロットが受ける極度のG にも耐えられるように設計されている。
セラタニウム®を採用した初のIWCパイロット・ウォッチで、ブラックの文字盤、ブラックの針、ブラックのラバー・ストラップが特徴。文字盤と針にはグレーの夜光塗料がコーティングされているため、日中は独特のモノクロームデザインに見えるが、夜間はこの発光機能が遺憾なく効果を発揮する。
自動巻き(Cal.79420)。29石。28,800振動/時。スプリットセコンドクロノグラフ。パワーリザーブ約44時間。耐磁性軟鉄製インナーケース。セラタニウムケース(直径44mm、厚さ16.7mm)。60m防水。156万円(税別)
米海軍最大の陸上施設、チャイナレイク海軍航空兵器基地のあるモハーヴェ砂漠をイメージしたサンドカラーのセラミックケースを初めて採用したIWCパイロット・ウォッチ。
自動巻き(Cal.69380)。33石。28,800振動/時。パワーリザーブ約46時間。耐磁性軟鉄製インナーケース。セラタニウムケース(直径44.5mm、厚さ14.7mm)。60m防水。限定500本。116万5000円(税別)
このクロノグラフのケースはマットブラックのジルコニア・セラミック製だ。これに類する特性を備えたエンジニアリングセラミックスは、キャパシター、航空機やロケットのエンジン内部、高性能エンジンの各種コンポーネントにも使用されている。
IWC自社製キャリバー69380が正確な時刻表示と計時性能を保証する。自動巻き(Cal.69380)。33石。28,800振動/時。パワーリザーブ約46時間。耐磁性軟鉄製インナーケース。セラミックスケース(直径44.5mm、厚さ14.7mm)。60m防水。92万円(税別)
マットブラックのジルコニア・セラミック製ケースを採用した3針ウォッチで、独特のミニマリスト・デザインが特徴。
自動巻き(Cal.32110)。21石。28,800振動/時。パワーリザーブ約72時間。耐磁性軟鉄製インナーケース。セラミックケース(直径41mm、厚さ11.4mm)。60m防水。68万円(税別)
米海軍航空隊に敬意を表した特別なコレクションで、一般には購入できない、トップガンの卒業生のみが手にすることのできるモデル。パイロット・ウォッチ・マークXVIIIは、大型パイロット・ウォッチのあらゆるデザイン要素と機能をコンパクトな40mmケースで実現したモデル。
裏蓋は、自動車向けに使われる頑丈で軽量性に優れたチタニウム5N製で、肌にも優しく、購入された方の名前と階級のエングレーヴィングが施される。9時位置には米海軍戦闘機兵器学校の徽章が配されている。
米海軍戦闘機兵器学校の50周年を記念し、トップガンの教官に敬意を表した特別なウォッチで、一般には購入できない。IWC自社製キャリバー89361によって駆動されるこのクロノグラフは、12時位置のトータライザーに時と分を組み合わせて表示。
クロノグラフの作動中に4時位置にあるチタニウム製のプッシュボタンを1回押し込むと、フライバック機能によって時針と分針がゼロに移動
し、即座に新たな計測を開始する。9時位置には米海軍戦闘機兵器学校を象徴する徽章が配されている。
ネバダ州のファロン海軍航空基地を拠点とするトップガンの教官の協力を得て開発されたクロノグラフ。ブルーの文字盤とブラックの地に夜光塗料を施した針が特徴。
9時位置には米海軍戦闘機兵器学校の徽章が配され、裏蓋には購入者の名前と階級のエングレーヴィングが施される。ファロン海軍航空基地でトップガンの教官だけが着用を許される象徴的なベイビーブルーのカラーアクセントもこのモデルのもうひとつの特徴だ。
IWCは、現在、トップガン、ブルーエンジェルス、活動中の247個の飛行隊、休眠中の100個の飛行隊を含む米海軍および海兵隊全体向けの時計開発に関する公式ライセンスを得ている唯一の時計ブランドである。IWCの飛行隊向けのウォッチはすべて、各飛行隊の現役隊員および元隊員のみが購入可能で、購入者の名前とコールサインのエングレーヴィングが施される。
このマークXVIIIスペシャル・エディションは、「D-バックス」飛行隊の隊員の協力を得て作られた。レッドの日付表示を採用したブラックの文字盤は、9時位置に「ダイヤモンドバックス」の徽章が配されている。
102という数字は部隊の正式名称である「第102戦闘攻撃飛行隊(VFA-102)」から来ている。裏蓋には、ダイヤを連ねた特徴的なストライプを纏ったこの飛行隊のF/A-18Fスーパーホーネットのエングレーヴィングが施される。
ブラックのセラミック製ケースにブラックとイエローの布製ストラップを組み合わせたクロノグラフ。9時位置に配された「メイス」の徽章とイエローの日付表示が特徴。クロノグラフを駆動するのはIWC自社製キャリバー89361で、フライバック機能も搭載されている。
チタニウム製の裏蓋には、この飛行隊のF/A-18Eスーパーホーネットと正式名称である「VFA-27」のエングレーヴィングが施される。
IWC自社製キャリバー89361によって駆動されるブラックのセラミック製クロノグラフで、「チェックメイト」伝統のカラーコードに忠実なブルーとレッドでデザインされ、文字盤には「ブルータス」の徽章が配されている。
日付表示窓には、奇数の日付がブルー、偶数の日付がレッドで表示される。チタニウム製の裏蓋はチェスボードパターンとなっており、この飛行隊のF/A-18Fスーパーホーネットのエングレーヴィングが施される。
このマークXVIIIスペシャル・エディションは、米海兵隊の飛行隊の協力を得て作られた初のIWCミリタリー・ウォッチ。文字盤の9時位置にはこの飛行隊の「こうもり」の徽章が配され、日付表示はイエローとなっている。
裏蓋には、この飛行隊のF/A-18Dレガシーホーネットのエングレーヴィングが施される。正式名称のVMFA – AWは「全天候」戦闘攻撃飛行隊を意味する。
IWC自社製キャリバー89361によって駆動され、ブラックのセラミック製ケースを備えるパイロット・ウォッチ・クロノグラフのスペシャル・エディション。
9時位置にはイエローとホワイトの「イーグルス」の徽章が配され、スモールセコンド針と日付表示がイエローのアクセントとなっている。裏蓋には、この飛行隊のF/A-18Eスーパーホーネットのエングレーヴィングが施される。
パイロット・ウォッチに関して定評あるIWCの技術
すべてのモデルには、パイロット・ウォッチに関して実績のあるIWCの技術が採用されている。ムーブメントは導磁性の高い軟鉄合金製のインナーケースに収められている。このインナーケースは、地板、ムーブメントホルダーリング、文字盤で構成される。ファラデーケージと同様に、ムーブメント周囲の磁気を伝導し、磁気が内部のコンポーネントに達しないように防いでいる。この機能は、IWCが1948年に英空軍から依頼された航法時計マーク11のために開発したものだ。軟鉄製のインナーケースは、最大80,000アンペアメーターの磁場からムーブメントを効果的に保護する。もうひとつの特徴は、特別な保護対策が施されたフロントガラスで、コックピット内の気圧が急激に低下しても外れることはない。
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