パルミジャーニ・フルリエから発表された、世界初となるヒジュラ暦のパーペチュアルカレンダー搭載の腕時計「ヒジュラ パーペチュアルカレンダー」。「ジュネーブ・ウォッチメイキング・グランプリ 2020」にて、革新的な時計に与えられるイノベーション賞を受賞した。
世界初のヒジュラ暦を採用したパーペチュアルカレンダー
自動巻き(Cal.PF009)。32石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約48時間。Pt(直径44.6mm、厚さ14.09mm)。30m防水。世界限定20本。920万円(税別)。
パルミジャーニ・フルリエ「ヒジュラ パーペチュアルカレンダー」は、イスラム教社会で使われているヒジュラ暦で設計されたパーペチュアルカレンダーを搭載する、世界初の腕時計だ。世界の多くの地域で使われているグレゴリオ暦が、地球が太陽の周りを回る周期をもとに作られた「太陽暦」のひとつであるに対し、ヒジュラ暦は月の満ち欠けの周期をもとに作られた「太陰暦」のひとつである。この違いにより、ヒジュラ暦の月は毎年約11日ずつ、季節や太陽暦からずれていく。そのため断食を行う月として有名なヒジュラ暦第9月のラマダーンも、グレゴリオ暦では毎年日付が異なる、ということになるのだ。
同社のヒジュラ暦によるパーペチュアルカレンダー製作の出発点は1993年にさかのぼる。この年にミシェル・パルミジャーニは18世紀末から19世紀初頭に作られた、ヒジュラ暦の懐中時計を修復。これをきっかけに、彼はヒジュラ暦のカレンダーを備えた置き時計を開発した。この置き時計が、GPHG 2020にてイノベーション賞を受賞した「ヒジュラ パーペチュアルカレンダー」の原点となる。
「ヒジュラ パーペチュアルカレンダー」の文字盤上には、見慣れたアラビア数字は一切ない。月名から日付まで、すべてがアラビア語、もしくはアラビア語で用いられるインド数字で記されている。またステファノ・マカルーソによって再デザインされたブリッジには、ふたつの三日月と、ふたつの正方形を重ねたイスラム教の伝統的なシンボルであるルブ・エル・ヒズブがかたどられている。アラブ世界の伝統に敬意を表したこの特別な時計は、世界限定20本での販売だ。
https://www.webchronos.net/news/53082/
https://www.webchronos.net/features/48040/
https://www.webchronos.net/news/53044/