モリッツ・グロスマンは、ブランド初のセンターセコンド表示機能を持つ「セントラルセコンド」を発表した。放射状のサンレイ仕上げの輝くようなダイヤルに合うようデザインされた自社製の針には、蓄光塗料を含むハイセラム樹脂を充填し、暗所での視認性を高めた。モリッツ・グロスマンのこれまでのモデルでは6時または7時位置のサブダイヤルで秒を表示していたが、セントラルセコンドでは洗練された長い秒針が文字盤の中央に配置されている。
セントラルセコンド
モリッツ・グロスマン「セントラルセコンド」
手巻き(cal.100.11)。22石。1万8000振動/時。パワーリザーブ約42時間。SS(直径41mm、厚さ12mm)。手縫いされたブラウンのクーズーレザーストラップ。サーモンダイアルは世界限定25本。各330万円(税込み)。
蓄光ハイセラム樹脂を充填した針とブルー文字盤
ブルーダイヤルとコントラストを成すのは、はっきりと際立つホワイトのアラビア数字インデックスと、ポリッシュ仕上げを施したステンレススチール製の針だ。針には暗所でグリーンに光る蓄光塗料を含むハイセラム樹脂を充填しており、暗闇の中でも時刻をはっきりと読み取ることができる。精巧な手仕上げを施した美しい繊細な秒針は、ダイヤル中央を軸にスムーズに時を刻んでくれる。
サーモンダイアル
セントラルセコンドのもうひとつのバリエーションは、世界限定25本のサーモンダイアルだ。手仕上げされ直火で焼き戻されるスティール製のブルーの針と、洗練されたサーモンカラーのダイヤルが互いの魅力を引き立てている。ブラックで印字されるモリッツ・グロスマンのロゴと「Made in Germany」の文字が針やダイアルと調和し、時計のシンプルかつクラシカルな印象がさらに強まっている。
キャリバー100.11
モリッツ・グロスマンの設計者は基幹キャリバー100.1をベースにセントラルセコンドの新しいキャリバーを考案した。秒針をセンターに配置し駆動させるために、ゼンマイの力は中間車を介して3番車から新たに設計された中央の2番車へと伝えられる。ムーブメント全体の外観のバランスを整え調和させるため、ムーブメントのパーツは同じ高さへと揃えられた。そのためプレートと角穴車の厚みをそれぞれ調整している。
最高水準の職人技は角穴車の歯の一枚一枚にも見ることができる。角穴車の歯先は十分に面取りされており、そのポリッシュ仕上げが美しい光沢を放つ。さらに角穴車の表面には細やかなサンバースト仕上げも施されている。
これまでのグロスマン製ムーブメントとは異なり、キャリバー100.11の丸穴車はプレートに覆われ、角穴車の横には目を引く大きなサイズの新たな中間車がある。さらにムーブメント中央の秒針用の歯車も手作業で面取りされ、丁寧に磨かれている。
グロスマンが掲げるサービスコンセプトに則して、中央に位置する秒針のための新しい歯車は必要な際にいつでも取り外すことが可能だ。バネが歯車の下にある溝にはめ込まれており、歯車を固定し正確でスムーズな運針を可能にしている。ムーブメントが完全に組み立てられた状態でも、プレートのネジによりいつでもこのバネを調整することができる。
モリッツ・グロスマン製プッシャー付き手巻き機構
自社で開発された独自のプッシャー付き手巻き機構には完璧な時刻調整のためのメカニズムが採用されており、リュウズを引いた際に異物がムーブメント内部へ入ることや、リュウズを押し戻す際に意図せず針が動いてしまうという問題を解決することができる。リュウズを引き出すと時刻調整モードに切り替わり、時計は動きを停止、手を離すとリュウズはバネの力で元のポジションへと戻るが、そのままリュウズを回すことで時刻の調整が可能だ。時計をリスタートさせるには4時位置にあるプッシャーを押し、それと同時に時計は巻き上げモードへと再び戻る。
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