パイロットのためのクロノグラフ、ジン「717」が登場する。ドイツ空軍のために設計されたコックピットクロック「Nabo 17 ZM」からインスピレーションを受けた「717」は、センター配置のクロノグラフのカウンターを持つ。2021年6月発売予定だ。
自動巻き(Cal.SZ01)。28石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約46時間。SS(直径45mm、厚さ15.3mm)。200m防水。レザーストラップ仕様:88万円(税込み)ラバーストラップ仕様:91万7400円(税込み)。2021年6月発売予定。
コックピットクロックをルーツに持つクロノグラフ
数々の軍用時計を製作してきたジンは、パイロットのための新たなクロノグラフ「717」を発表した。
1960年代初頭のジンは、航空機のパイロットが着用するパイロットウォッチと、コックピットに搭載される計器を専門に製作するメーカーとして、その名が知られていた。「717」の元となったのは、70年代後半にドイツ空軍の多機能戦闘機・トルネードのために設計された「Nabo 17 ZM」という、センター配置のミニッツカウンターを備えたコックピットクロックである。
クロノグラフ60分積算計をセンターに配置するため、717にはジンのオリジナルムーブメント「SZ01」が搭載された。センターから伸びる針は4本で、時分針の他クロノグラフの分積算計と秒積算計が機能する。2本の積算計は太さが異なるうえ、鮮やかなオレンジカラーでペイントされており、パイロットが見やすい工夫がなされている。
針だけではなく、ダイアルに配されたインデックスやインナーベゼルに夜光処理が施されているため、暗所でも視認性が確保されている。
耐傷性に優れたブラック・ハード・コーティングのケースは直径45mmと大型で、インナー・パイロットベゼルをスムーズに操作することが可能。そしてジンが誇るArドライテクノロジーにより、温度変化によるサファイアクリスタルの曇りを防止しているのだ。
・特殊な乾燥剤が入ったドライカプセル
・内部に充満させるプロテクトカス(希ガス)
・EDR(超拡散削減)パッキン
という3つの要素により、ムーブメントに使用される潤滑オイルの劣化や、温度変化時の風防の曇りを防止することに成功した。
全てのパーツの機能的信頼性を高め、プロフェッショナルのための計器を作り続けるジン。コックピットクロックを製作していた時代から培った技術が、現代でも継承されている。クロックそのままの機能を持ちながら、全体的にバランスの取れた腕時計へと進化させている。
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