ジンは、世界限定500本のマザー・オブ・パールのダイアルを採用した「U50.S.Perlmutt.S」を2021年5月から販売開始する。本格的なツールウォッチとして着用者のための工夫が随所に見られる中、天然素材を使ったダイアルで無骨な外装に彩りを加えた。
ダイバーズウォッチとマザー・オブ・パールの相性
ジンが展開するプロフェッショナルダイバーズウォッチ・Uシリーズの標準モデル「U50」に、ブラックのケースとマザー・オブ・パールのダイアルを組み合わせた新作「U50.S.Perlmutt.S」がラインナップされた。
マザー・オブ・パールのダイアルを採用したダイバーズウォッチは少ないが、実際の相性は非常に良いのではないか。潜水に用いられる時計と海で採れる貝類は、水という要素で結ばれていることから、ごく自然な組み合わせだと言えるだろう。天然の素材を使っているため、ダイアルの色合いや模様はふたつとして同じものが存在しないのだ。
自動巻き(Cal.SW300-1)。25石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約42時間。Uボート・スチール(直径41mm、厚さ11.25mm)。500m防水。世界限定500本。シリコンストラップ仕様:50万6000円(税込み)、SSブレスレット仕様:53万3500円(税込み)。2021年5月発売予定。
潜水艦譲りの性能
U50を含むジンのUシリーズには、ジン独自のテクノロジーが多く詰め込まれており、ケースには共通してドイツ最新鋭の潜水艦・Uボートの外装に用いられる鋼鉄素材「Uボート・スチール」が使用されている。海水耐性が優れているだけではなく、残留磁気を帯びにくい特性がある他、表面硬度が非常に高いという特性を持つ。
Uボート・スチールとは、デキメント加工を行うことで表面硬度を1500ビッカースまで向上させ、セラミックス同等以上の耐傷性を実現している素材のことだ。デギメントとは窒素を使用した浸炭加工を施し、鋼材の表面に炭素分子を拡散・浸透させた後に焼き入れを行って硬化させるというもの。加えてデギメントを基盤としたPVDコーティングであるブラック・ハード・コーティングを施すことで、エッグシェル現象と呼ばれるコーティングの剥離を防止している。
このモデルは、ケースだけではなく回転ベゼルとリュウズにもUボート・スチールを採用している。リュウズが4時位置に配置されているのは、手の甲に当たらないようにするための工夫だ。そして逆回転防止ベゼルは、側面からネジ留めするという特殊結合方式で固定されているため、強い衝撃で外れる可能性がほとんど無い。
軽快な着け心地のシリコン製ストラップに加え、ケース同様のコーティングを施したブレスレットが用意されている。
時計界で唯一の認証
ジンの技術を駆使した高い性能と、天然素材の柔らかな印象とが組み合わされた、全く新しい1本が誕生した。世界限定500本であるため、購入希望者は検討を急ぎたい。
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