IWCは永久カレンダーを搭載した「ビッグ・パイロット・ウォッチ・パーペチュアル・カレンダー」の新たなバリエーションを発表した。SSケースとブルーダイアルの組み合わせは軽快な印象を持たせ、先端が赤くペイントされた3本の針が、明瞭なダイアルにアクセントを加えている。
有りそうで無かった組み合わせ
IWCはWatches & Wonders 2021の新作として、ステンレススティールのケースと明るいブルーのダイアルを組み合わせた「ビッグ・パイロット・ウォッチ・パーペチュアル・カレンダー」の新たなバリエーションを追加した。同社がこのモデルを初披露したのは06年で、25本限定で販売された初代モデルではプラチナ製のケースを採用していた。
それから37バージョンを超える限定モデルを販売し、ケースにはゴールドやプラチナ、セラミックなど多彩な素材を採用。ダイアルカラーはブラックからワインレッド、光沢からマットまで多岐にわたる。今回のモデルは限定品ではないが、生産本数は限られる。
自動巻き(Cal.52615)。54石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約168時間。SS(直径46.2mm、厚さ15.4mm)。60m防水。356万4000円(税込み)。
本作に搭載されているキャリバー52615が持つ独自の永久カレンダー機構は、1980年代にクルト・クラウス率いる同社の時計師たちの手によって設計されたものをベースにしている。グレゴリオ暦の閏年を用いる規則に基づいて動作し、理論上2100年まで修正が不要である。
12時位置のムーンフェイズでは北半球と南半球の月相を分けて表示し、577.5年にわずか1日の誤差しか生まない。また、7時から8時位置の間にある窓には西暦を表示し、2499年までのカウントを行う機構を備える点も珍しい。
特筆すべきは、操作性が非常に優れているという事だ。一般的なものはケースサイドのボタンなどを押して各針を動かす必要があるが、このムーブメントでは全ての表示が完全に同期されているため、カレンダーの設定はリュウズひとつで完結するのである。
386個ものパーツから構成されるこのムーブメントにはふたつの香箱を備え、約168時間、すなわち約1週間ものパワーリザーブを蓄えることができる。駆動時間が長いからこそ、毎日着用せずともムーブメントを止めてしまう可能性が下がり、永久カレンダーの真価を発揮する。
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