セイコーのプロスペックスから、ファブリックストラップを採用したふたつのモデルが登場した。この素材を合わせるのはセイコーダイバーズとして初で、耐久性を高めるために日本の伝統技法を用いて作られている。
かつてのメカニカルダイバーズを復刻
セイコーは2021年の新作として、セイコーダイバーズ初となるファブリックストラップを合わせた復刻モデル2機種を発表した。この素材は、今日まで55年を超えるセイコーのダイバーズウォッチの歴史で初めて採用されたもので、タフさが求められるダイビングシーンで問題なく着用できるように、日本の伝統技法を用いることで耐久性を高められている。
今回発表されたふたつの新モデルは、それぞれ1965年(初代)と1970年に製作されたメカニカルダイバーズを現代的に解釈している。同社は、1965年に国産初のダイバーズウォッチを世に送り出して以降、独自のテクノロジーを駆使した商品を次々と開発してきた歴史を持つ。
これらのアーカイブピースの伝統を継承し、ベースとなるオリジナルのデザインをベースに、随所に現代的な解釈が加えられている。
伝統技法で編み込まれたストラップ
自動巻き(Cal.6R35)。24石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約70時間。SS(直径40.5mm、厚さ13.2mm)。200m防水。13万7500円(税込み)。2021年6月25日発売予定。
今作の特筆すべき点は、セイコーのダイバーズウォッチとして初めてファブリックストラップを採用したことだ。現代のライフスタイルに合うように製作され、幅広いシーンで着用することが可能だ。
このストラップは、着物の帯締めなどに使われている「製紐(せいちゅう)」という日本伝統の技法で編み込まれているため、さまざまなメリットをもたらす。大きな荷重に対する引張強度や、強い紫外線対する高い耐光性を持っているため、劣化しにくい特性を持つ。
自動巻き(Cal.6R35)。24石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約70時間。SS(直径42.7mm、厚さ13.2mm)。200m防水。14万8500円(税込み)。2021年7月9日発売予定。
糸を斜めに織り、一般的な織紐と異なり袋状に編み上げる製法を取り入れることで、端面に切れ目がなく通気性に優れているため、肌触りの良さを実感できるだろう。カジュアルな印象のファブリックストラップながら、温かみのある上品な仕上がりで、光の当たり具合で独特の陰影を生み出す。
また、工具不要でストラップの交換が可能で、異なるカラーのものが各モデルにつき1本づつ付属している。カジュアルな、気分や服装に合わせたコーディネートを楽しめる点は、非常に現代らしい。ただ美しいだけではなく、高い実用性も併せ持つ「製紐」技法は、JIS(日本産業規格)やISO(国際標準化機構)のダイバーズウォッチ規格制定にも貢献してきた、セイコーの高い性能規格を満たす高い性能を備えているのだ。
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