ジャケ・ドローは、ブランドの創業者であるピエール-ジャケ・ドローの生誕から300年経過したことを記念し、2本のアニバーサリーモデルを発表した。彼が生み出した数字の「8」を描くダイアルデザインは、300年の時を経て、今なお受け継がれている。
創業者の精神を体現する2本
ジャケ・ドローは2021年の新作として、同社を代表するコレクションであるグラン・セコンドに新たな2本のモデルを追加した。これらの新作は、ブランドの創業者であるピエール-ジャケ・ドローの生誕から、300年を迎えることを記念して作られた。今年から300年前の1721年7月28日に生を受け、数々の時計や複雑なオートマタを製作し、その名を馳せた。
数字の「8」を描く特徴的なダイアルは、ポケットウォッチとして長い歴史の中で生み出され、上部の小さな円にオフセンターの時分表示を、下部の大きな円に秒針を配置した、他にはない構成で時刻を表示する。この極めてシンプルなデザインに、現代的な解釈を加えたもののひとつが、今回発表された「グラン・セコンド ムーン」の新バージョンである。ラージセコンドと同軸に配置されたムーンフェイズとデイト表示が、新しい時代への変化を感じさせる。
自動巻き(Cal.Jaquet Droz 2660QL4)。30石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約68時間。18KRG(直径41mm、厚さ12.9mm)。345万4000円(税込み)。
2本の新作モデルでは、初めて直径41mmの18KRG製ケースを製作した。これまでグラン・セコンド ムーン」では直径43mmと39mmが用意されていたが、ちょうど中間のサイズを採用することで、男女問わず手首に馴染むケースを目指した。
「グラン・セコンド アイボリーエナメル」では、メゾンの伝統的な特徴を宿し、高温で焼成したエナメルダイアルを与えた。時分表示にはローマ数字を、秒表示にはアラビア数字をあしらったデザインは、オリジナルの意匠をそのまま残す。
自動巻き(Cal.Jaquet Droz 2660QL4)。30石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約68時間。18KRG(直径41mm、厚さ12.9mm)。333万3000円(税込み)。
一方で「グラン・セコンド ムーン マットブラック」では、ダイアルを奥行きのあるブラックに着色し、アラビア数字もローマ数字もあしらわれていない。前者とは対照的な、端正で現代らしいデザインを採用。レッドゴールド製のアプライドインデックスは、ダイアル全体に立体的な印象を与えている。
このムーブメントが搭載するムーンフェイズで特筆すべきは、122年に1度しか修正を必要としないことだ。「メカニズム135」という仕組みを採用しており、月の公転周期(29日12時間45分)を、実際の月の公転周期(29日12時間44分2.8秒)に限りなく近づけている。ムーンディスクの歯は一般的に59枚のものが多いが、この機構では倍以上の135枚の歯を備えており、ケース側面のボタンをプッシュペンで押すことで調整を行う。
ブランド創業者の生誕から300年という記念すべき年を祝うため、今作のケースバックには「Pierre Jaquet-Droz,300eme Anniversarie(ピエール-ジャケ・ドロー、生誕300周年記念)」の文字が手作業によってエングレービングされており、レギュラーモデルとは異なる特別感を漂わせる。
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