ジャガー・ルクルトが上海とパリに「カフェ 1931」をオープン

2021.06.23

ジャガー・ルクルトは、ブランドを代表するレベルソの誕生90周年に合わせ、期間限定で中国・上海に「カフェ 1931」をオープンした。上海での営業は8月15日までとなっており、今秋にはフランス・パリにもオープンする予定だ。


アールデコ様式と関係の深い、2都市限定のカフェ

 ジャガー・ルクルトは、アールデコ様式を取り入れた時計である「レベルソ」の誕生から90年という記念すべき年に合わせ、期間限定のポップアップカフェとして「カフェ 1931」をオープンさせた。

 ブランドを代表するモデルであるレベルソが誕生した年を名付け、当時の雰囲気を再現したこのカフェは、アールデコ様式へのオマージュが込められている。上海の中心部に位置するショッピングモール「K11」で、8月15日まで営業される。また秋にはフランスのパリに開設される予定で、ジャガー・ルクルトの世界観を存分に楽しめる内容となっている。

 アールヌーヴォーから変革した新しい様式は、伝統的な装飾を否定し、直線的で幾何学模様を取り入れた近代的なデザインを特徴とするものだった。それは自動車や家具、映画、ファッションなど、多岐にわたる分野のデザインを変えてきた。レベルソもそのひとつで、反転型の角形ケースは、典型的な時計のデザインから大きく逸脱したものだった。

 また「カフェ 1931」オープンの地であるパリと上海は、アールデコ様式の発展において重要な役割を果たした場所だ。パリはアールデコ発祥の地であり、1920年代に建築物や美術作品などに取り入れられた。一方で上海は、30年代に東洋と西洋の文化が混ざり合った、独自の「中国のアールデコ様式」が開花したという歴史がある。


特別につくられた内装

 カフェのインテリアではアールデコ様式が取り入れられた。ブラックとホワイトを基調とし、木材を多用した温かみのある内装は、1930年代に活躍した大型客船や、当時の映画セットなどを彷彿とさせ、大理石の床には幾何学模様が配されている。店内の中央に取り付けられたガラスのシャンデリアや、レベルソのケースに用いられるゴドロン装飾を取り入れた椅子は、このカフェのために特注で作られたものである。

世界観を引き立てるメニュー

「カフェ 1931」のために用意されるメニューは、パリを拠点に活躍する若きシェフ、ニナ・メタイエによって用意されたものだ。ペイストリーシェフ・オブ・ザ・イヤーに2度選出された実力を持ち、芸術性に富んだ外観と、独創性のある卓越した味わいが高い評価を得ている。

 中央にぎっしりと詰め込まれた夏の果実を隠しながらも、冬のジュラ地方の雪景色をほのめかすというユーモアのあるお菓子や、アールデコ様式を取り入れた長方形のチョコレート菓子などがあり、ひとつひとつが芸術作品のような美しさだ。

「ジャガー・ルクルトとこのコラボレーションで私にとって一番魅力的だったのは、ふたつの全く異なるクラフツマンシップの表現を組み合わせるというプロジェクトの考え方でした」とニナ・メタイエは述べている。

「パティシエと時計職人は同様の深遠な価値観を共有しており、我々の行動は同じ願望によって突き動かされています。それは、自分たちのために創作しているのではなく、相手に喜んでもらうためにより磨きをかけているということです」

 新型コロナウイルスが蔓延し行動が制限される中、日本から国外に出るのは難しいのが現状だ。しかし、このような対面を伴うイベントの実施が実現していることは、世界ではアフターコロナの兆しが見えるという証拠でもある。現地にお住まいの方は、ぜひ足を運んでみてはいかがだろうか。


Contact info: ジャガー・ルクルト Tel.0120-79-1833


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