アーミン・シュトロームは、2021年のオンリーウォッチに出品するユニークピースを発表した。19年に発表されたモデル「グラヴィティ・イークォル・フォース」を、オンリーウォッチのテーマカラーに合わせ、随所に独自のアレンジが加えられている。
オレンジカラーのユニークピース
アーミン・シュトロームは、隔年開催のチャリティオークション「オンリーウォッチ」に出品するモデルを発表した。今年のテーマカラーに合わせてオレンジカラーが取り入れられた「グラヴィティ・イークォル・フォース オンリーウォッチ2021」 は、今回のオークションのために製作されたユニークピースだ。
アーミン・シュトロームがオンリーウォッチに参加するのは、今年で5回目。今回の出品モデルのベースとなったのは、2019年に発表された「グラヴィティ・イークォル・フォース」である。メカニズムもデザインの一部に取り入れる、という同ブランドの意匠が継がれ、搭載ムーブメントCal.ASB19の機構をダイアル側からも鑑賞することができる。
自動巻き(Cal.ASB19)。28石。2万5200振動/時。パワーリザーブ約72時間。SSケース(直径41mm、厚さ12.65mm)。30m防水。ユニークピース。価格はオークション落札額となる。
グラヴィティ・イークォル・フォースのコンセプトは、ムーブメントに定力装着であるコンスタントフォース機構を搭載することで、脱進機に安定したパワーを供給し、均一な歩度で動作させることだ。特筆すべき部分は、主ゼンマイを収める香箱の中にクラッチを分離させるシステム「コンスタントフォース・バレル」を組み込んでいる点。
通常ゼンマイは、巻き上がった状態とほどける直前の状態では、そのトルクに大きな差があり、それが時計の安定した精度を乱す原因になる。グラヴィティ・イークォル・フォースでは、ゼンマイが完全にほどけてしまう前に動力伝達を止め、精度の乱れを軽減させるという仕組みが採用された。
また、この時計には自動巻き機構を搭載しているため、完全に巻き上がった状態でローターが巻き上げを行うと、主ゼンマイが香箱内部でスリップするようになっている。
デザインとクラフツマンシップを両立
1本のみ製作されるグラヴィティ・イークォル・フォース オンリーウォッチ2021には、レギュラーモデルにはない装飾が与えられた。最も目を引くのは、オレンジカラーでコーティングされた3本のブリッジである。手作業により面取りが施された端面は、高級時計にふさわしい仕上がり。
オフセンターに配されたダイアルは、ブランド初のサファイアクリスタル製。ダイアルがムーブメントの鑑賞を邪魔しない一方で、オレンジカラーの針により視認性も確保されている。
加えてムーブメントのメインプレートに施された細かなギョーシェパターンは、著名な時計師、カリ・ヴティライネンの工房が手がけたもの。全体が暗めのグレートーンでコーティングされており、オレンジカラーのブリッジとのコントラストが際立つ。
ブランドの共同設立者であるサージュ・ミシェルは、5回目となるオンリーウォッチへの参加について、次のように答えた。
「多くの素晴らしいウォッチブランドが集う機会に今回も参加することができて光栄です。毎日イノベーションを求めて挑戦を続ける私たちは、オンリーウォッチの名にふさわしい、価値のあるものを創り出すことに、喜びを感じています」
Contact info: ノーブル スタイリング Tel.03-6277-1604
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