セイコーエプソンの社員が令和3年度の「信州の名工」を受賞

セイコーエプソン株式会社の社員、星野 一憲（ほしの かずのり）氏が、長野県内の高度技能保有者を対象とした令和3年度卓越技能者知事表彰「信州の名工」を受賞した。優れた技能が、名誉ある表彰により評価された。

卓越した技能を評価

　セイコーエプソンのWPデザイン開発部に所属する社員、星野 一憲（ほしの かずのり）氏が、令和3年度卓越技能者知事表彰「信州の名工」を受賞した。この「信州の名工」とは、職人として優れた技術を持つ長野県内の技術者を表彰して長年の労を労うため、長野県が1970年から表彰を行っているものである。

　セイコーでは1972年からの受賞履歴があり、これまでで32名もの「信州の名工」を輩出している。33人目となる星野氏の受賞理由は次のとおりだ。

　時計知識に裏付けられた創造性と卓越した表現力・独創性により高度なレベルで具現化できるデザインを有しており、県内の工業デザイン（時計）の第一人者であり、卓越技能者として該当する。また、県内へのデザインによる貢献（商品化による各地域の特色を生かした意匠と訴求）を行い、信州の良さを県外・世界へアピールするきっかけにも寄与した、とのことだ。

　実際、グランドセイコーのラインナップを見ると、時計の製造拠点である信州地域から着想を得てデザインされたモデルも多い。10月に発表された新作で採用された、幻想的な雪景色「垂り雪（しずりゆき）」をはじめ、阿智村の星空を文字盤で表現するなど、信州の美しい自然風景をウォッチデザインの中に取り入れている。

　今回の受賞について、星野氏は次のようにコメントした。

「この度は、多くの皆様のご指導とお力添えにより「卓越技能者知事表彰」を受賞できましたことは、身に余る光栄と心から感謝するとともに厚く御礼申し上げます。今後も時計を手にしたお客様に感動していただけるものづくりを行い、魅力的な時計の世界感をデザインを通じて訴求できるよう、技術・技能の向上を図り、さらなる高みを目指したいと思います」