ボール ウォッチは、約80時間のパワーリザーブを持つ新開発のムーブメントを搭載したモデル「エンジニア M パイオニア」の発売を開始する。2021年5月に発表された本作は、904Lステンレススティール製の堅牢な外装を持ち、5000Gsの耐衝撃性能と2500ガウスもの耐磁性能を誇る、実用性に富んだツールウォッチだ。
強い磁気や衝撃に耐えるツールウォッチ
20世紀初頭、アメリカの経済を支えた黎明期の鉄道に従事したレイルローダー(鉄道員)たちは、過酷な環境下で重労働を担っていた。その鉄道員たちに鉄道時計を提供し、正確な鉄道運行をサポートしていたのがボール ウォッチだ。その栄光のバックグラウンドを称え、ボール ウォッチでは現在も頑丈かつ精度に優れる時計作りを行っている。
自動巻き(Cal.RR7309)。2万8800振動/時。パワーリザーブ約80時間。SSケース(直径40mm、厚さ13.15mm)。100m防水。39万6000円(税込み)。2022年1月発売開始予定。
今回ボール ウォッチは、新たな自社製ムーブメントを搭載する「エンジニア M パイオニア」を、2022年1月より発売開始することを発表した。本作の心臓部となるムーブメントは非常に高い実用性を追求し、これを搭載するにふさわしいケースとして、904Lの高品質なステンレススティールを採用している。
鉄道用ポケットウオッチを彷彿とさせるダイアルには、ボール ウォッチが得意とする自発光型のマイクロ・ガスライトで形作られた、アラビア数字のインデックスを配置している。その内側には白文字で24時間表示とミニッツスケールが記される。
このマイクロ・ガスライトは時分秒針にも備え付けられており、3時位置には拡大レンズ付きのカレンダー表示をレイアウト。視認性を最優先にしたこのダイアルは、高硬度のため傷に強く、耐腐食性にも優れる。
また本作はケース、ブレスレットともに904Lのステンレススティールが採用されている。直径40mmという絶妙なサイズ感と、人間工学に基づいたH型のコマをつなげた設計により、理想的な着用感を実現している。
実用性に特化した新開発ムーブメント
本作最大の魅力は、新たに開発されたムーブメント、キャリバーRR7309-CSを搭載していることだろう。ボール ウォッチ初の自社ムーブメントで、80時間パワーリザーブを有するキャリバーRR7309-Cをベースに、シリコン製のヒゲゼンマイを採用している。
ヒゲゼンマイにシリコンを採用する理由は電気絶縁性の特性を持つためで、機械式ムーブメントの心臓部にあたるテンプのヒゲゼンマイをシリコン製、そしてUV-LIGA(紫外線を露光し転写する電鋳加工)プロセスで成型された、ニッケル-リン製の脱進機を採用することにより、磁気耐性に優れる構造を実現した。この結果として、2500ガウス(約20万A/m)の耐磁スペックを誇る。
それに加え、従来のようなミューメタル製のインナーケースを内蔵する必要がないため、トランスパレント仕様のケースバックから、このキャリバーRR7309-CSを鑑賞することも可能だ。そしてC.O.S.C.認定クロノメーターをパスしており、同検定以上の日差精度マイナス3秒からプラス4秒に収まる高い精度を保証している。
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