モリッツ・グロスマンは、「セントラルセコンド」の新たなバリエーションモデルとして、繊細なサンレイ仕上げが施されたパープルダイアルモデルを発表した。今作は、世界限定25本となる。ホワイトやアイボリー、ブラックといった彩度を抑えたカラーリングの多い同ブランドでは珍しく、鮮やかなパープルのダイアルを採用する今作は、光の反射によって生まれるグラデーションが美しいモデルに仕上がっている。
わずか25本のパープルダイアル
手巻き(キャリバー100.11)。22石。1万8000振動/時。パワーリザーブ約42時間。SSケース(直径41.0mm、厚さ12.0mm)。世界限定25本。385万円(税込み)。
セントラルセコンドは、2021年発表でモリッツ・グロスマン初のセンターセコンドモデルである。モリッツ・グロスマンの特徴のひとつが、細身ながらキレがあって視認性の高い、針の形状だ。コレクションごとに異なる複雑なディティールを備えているこれらの針は、1本ずつ丁寧に手仕上げされた自社製のものである。
セントラルセコンドでは、細身の時分針にダイヤ型の蓄光塗料を含んだ、ハイセラム樹脂が充填されている。また秒針は、モリッツ・グロスマンの特徴を色濃く映す細く鋭いデザインで、視認性を高めるためにダイアルの縁いっぱいまで伸びている。
これらの時分秒針の背景となるパープルダイヤルには、繊細なサンレイ仕上げが施されており、光の反射によってブラックに近い色味から鮮やかなパープルまで変化するグラデーションが楽しめる。また、インデックスは蓄光塗料で描かれており、暗所での視認性も高められている。
搭載するのはキャリバー100.11
シャンパンを思わせる色味のジャーマンシルバーが、プレートと地板に用いられたキャリバー100.11は、ブリッジに施されたエングレービングや、磨き上げられた歯車の歯先、ブラウンバイオレットに焼き戻したネジなど、見どころが多いムーブメントである。また、プレートと各穴車の厚みをそれぞれ調節して各パーツを同じ高さにそろえており、ムーブメント全体の外観バランスが整えられている。
また、独自のプッシャー付き手巻き機構を備える点も特徴である。このキャリバー100.11は、リュウズを引き出すことで時刻調整モードに切り替わって動きを停止する。リュウズから手を離すことで元のポジションに戻し、この状態でリュウズを回すことで時刻調整を行う。再スタートさせるには4時位置にあるプッシャーを押す。これによりリュウズは巻き上げモードに戻る仕組みである。
この機構は、リュウズを引いた際に異物がムーブメント内部に入ることや、リュウズを押し込む際に針が意図せずに動いてしまう問題の解決を目的としたものだ。
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