パテック フィリップは、ウォッチズ&ワンダーズ 2022において、ワールドタイムを備えた5230Pの新バリエーションを発表した。プラチナ製のケースと、ブルーのギヨシェパターンを施した文字盤を組み合わせた、初のモデルとなった。
控えめなケース径と美麗な装飾
新作時計の発表が行われる年に一度のイベント、ウォッチズ&ワンダーズ 2022。パテック フィリップはここで、シンプルな3針モデルから複雑機構を備えたグランド・コンプリケーションまで、幅広いラインナップを披露した。今回紹介するのは、ブランドを代表する機構のひとつであるワールドタイムを搭載した、5230Pに加わる新たなバリエーションである。
自動巻き(Cal.240 HU)。2万8800振動/時。パワーリザーブ約48時間。Ptケース(直径38.5mm、厚さ10.23mm)。3気圧防水。820万6000円(税込み)。
パテック フィリップがワールドタイム搭載モデルを発表したのは1930年のことだ。ブランドにとっての著名なこのモデルは、時計のコレクターや旅行者の間で象徴的なものとなった。この意匠を継ぐ5230は2016年に刷新され、これまで18Kローズゴールドと18Kホワイトゴールドのケースを備えた2モデルが展開されてきた。
今回発表された本作は、プラチナ製のケースと、ギヨシェ装飾を施したブルーの文字盤を組み合わせた初のモデル。文字盤の中心部分に施されたサーキュラーパターンのギヨシェ模様は、新しいこれまでとは異なる新しいパターンだ。
12時位置に表示されている現地のタイムゾーンの時刻を、南十字星から着想を得てオープンワークになった時針、そして菱形の分針が示すようになっている。また24時間を表示するリングはホワイトとブルーに色分けされており、太陽と月を表すシンボルによって昼夜を視覚的に区別する事ができる。
また文字盤の外周で機能する都市表示リングには、内から外側に向かって色調が濃くなるグラデーションが施されており、文字盤上の立体感や視認性を向上させている。クラシカルなデザインの中にも、文字盤のカラーリングや、ヌバック仕上げのストラップなども相まって、新作らしいモダンな表情を感じさせる仕様だ。
そして搭載するムーブメントは、 マイクロローターの自動巻き機構を備えた薄型のCal.240 HU。1999年に特許を取得した独自のメカニズムを備えているため、10時位置にあるプッシュボタンを押すだけで、ワールドタイムのすべてに表示を1時間単位で同時に調整する事が可能。239個のパーツで構成されており、厚さはわずか3.88mmだ。
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