1950年にジャガー・ルクルトが最初のメモボックスを発表して以来、メモボックスはアラームを搭載した腕時計の業界標準となり、その後数十年にわたり、便利で革新的なさまざまな機能が追加され、多彩なメモボックスモデルが誕生してきた。
2020年、マニュファクチュールの時計技師たちは、全く新しいアラーム設定機構「メモボックス・タイマー」を開発。
ステンレススチール製ケースの初期モデルがコレクターの間で高い人気を博している中、ジャガー・ルクルトはピンクゴールド製ケースのマスター・コントロール・メモボックス・タイマーという新たな美的解釈を発表した。
マスター・コントロール・メモボックス・タイマー
マスター・コントロール・メモボックス・タイマーのダイヤルは、同心円状にレイアウトされている。ブラックのサンレイブラッシュ仕上げの背景が、外側のミニッツリングとアラーム表示ディスクのグレーとの鮮やかなコントラストを生み出す。
最も内側のリングにはポリッシュ仕上げの数字が浅く浮き彫りされ、背景のざらっとした質感に映えている。ここでは、先端に赤いJLロゴが付いた小さな針がアラームが鳴るまでの経過時間を表示する。外側のリングにはメモボックスの特徴である三角形のマーカーが配され、ふたつ目の同心円状のリングにある矢印がアラームの鳴る時刻を指し示す。
さらに、ミッドセンチュリー期のメモボックスモデルの特徴である細長い三角形のアプライドインデックスが、ドーフィン針のエレガントなシンプルさと呼応し、洗練された印象を加えている。
一新されたムーブメント
これまでのメモボックスはクローズドケースバックで、ケース裏蓋にゴングが取り付けられていた。しかし、新しいマスター・コントロールのケースはサファイアクリスタル製シースルーケースバックで、ハンマーの動きを楽しむことができる。このために、打鐘機構のデザインを完全に見直し、ケースの側面にゴングが取り付けられた。オープンワークのピンクゴールド製ローターには、コート・ド・ジュネーブ装飾が施され、ムーブメントのプレートに施された繊細な仕上げと調和している。
また、ハンマーの動きを眺める際に妨げることもない。ただし、これまでの世代のものから全く変わらない重要な要素が一つ残っている。それがメモボックスの魅力である、特徴的な“スクールベル”アラーム音だ。
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