H.モーザーはミニッツリピーターとトゥールビヨンを搭載した新作「エンデバー・コンセプト ミニッツリピーター トゥールビヨン」を発表した。直径40mmのケースは5Nレッドゴールドまたはチタン製で、アクアブルー フュメのグラン・フーエナメル加工のダイアルが優美な佇まいを見せる。
ダイアル側に組み込まれたチャイム機構
今回H.モーザーが披露した新作「エンデバー・コンセプト ミニッツリピーター トゥールビヨン」は、ミニッツリピーター機構の2個のゴングとハンマーをダイアル側に配置するというまったく新しい大胆なデザインが採用されている。
手巻き(Cal.HMC904)。35石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約90時間。5Nレッドゴールドケース(直径40.00mm、厚さ13.5mm)。日常生活防水。世界限定20本。4895万円(税込み)。
これを実現するためには数多くの技術的課題を克服しなくてはならなかったという。特に、通常では精巧さを保つために同じ階層に配置されるチャイムは、フライングトゥールビヨンの動作を妨げることなく、同時に控えめなデザインをモットーとするH.モーザーの意思を尊重できるよう、弧を描いた形にする必要があった。
レッドゴールドとチタンの直径40mmケースと、ミニッツリピーターの音量、共鳴、ハーモニーの完璧なバランスを実現するために、ケースの中央部はムーブメントを収納するために最大限に広げられサウンドボックスを作るために十分なスペースを確保している。このことにより、異なるフィーラースピンドルから得られる情報に基づいて作動する2個のハンマーが2個のゴングを叩き、時、15分単位、および分を告げる。
手巻き(Cal.HMC904)。35石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約90時間。Tiケース(直径40.00mm、厚さ13.5mm)。日常生活防水。世界限定20本。4895万円(税込み)。
ダイアルカラーは「アクアブルー フュメ」と名付けられ、クラシックでありながら静かな海を思わせる大きな存在感を放っている。6時位置のミニッツフライング トゥールビヨンはスケルトンブリッジの背後に見ることができ、ダイアルの上に浮かんでいるかのように見えるだろう。
作業工程はゴールドのベースに打痕模様を打ち出す作業から始まり、色の異なる4つの顔料を湿らせて細かく砕いてから塗布して濃淡を生み出している。ひとつひとつの顔料を慎重に加え、炉で熱して酸化させ、むらなく溶解させるまでの工程には細心の注意を要する。
熟練のエナメル加工職人であってもこの作業を行うには1時間近くかかり、透明感のあるグラン・フー エナメルに仕上げるまでには計12回の焼き入れを行い、H.モーザーを象徴するフュメダイアルが完成する。こうした手作業から生まれるダイアルは同じものは存在せず、ロゴもインデックスも排していながらH.モーザーのマニュファクチュールである所以を表現している。
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