ブレゲは2020年に発表した「トラディション レトログラード デイト」の新たなバリエーションとして、ブルー文字盤を備えた新作「トラディション レトログラード デイト 7597」を披露した。濃いブルーのシックな文字盤は、着用時でも鑑賞できるアンスラサイトカラーのムーブメントと見事なコントラストを成している。
伝統と先進性を感じさせる新作トラディション
ブレゲが今回披露した「トラディション」コレクションの新作「トラディション レトログラード デイト 7597」は、新たにブルー文字盤を採用した。シルバーカラーのゴールド製文字盤を備えた2020年発表のモデルとは大きく雰囲気を変え、伝統を継承しながらモダンな印象も併せ持つ。
自動巻き(Cal.505Q)。45石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約50時間。18KWG(直径40mm、厚さ12.1mm)。3気圧防水。474万1000円(税込み)。
このトラディションは2005年に誕生した、ブランドを代表するコレクションのひとつだ。文字盤側からムーブメントのあらゆる機構が眺められるブランド初のシリーズで、そこに「スースクリプション」や「モントレ・ア・タクト」といった懐中時計から着想を得て設計された。
1797年に発表されたスースクリプションウォッチには、時と分を読み取る1本の針のみが備わっていた。このミニマムデザインの洗練された時計は、そのコンセプトと同様に、注文時に価格の4分の1を前払いするというシステムも、当時としては奇抜なものだった。
ブランド創業者 アブラアン-ルイ・ブレゲは、これと同じキャリバーを使って最初のモントレ・ア・タクトをデザインし、1年後のフランス工業博で発表。現在のトラディションは、コントラストを成す要素や現代的な手法を使い、ブレゲのデザインコードを時計に取り入れている。
本作も、ブレゲのオリジナルスタイルを深く探求したモデルのひとつだ。ブリッジの形状から「パラシュート」の名で知られる衝撃吸収機構、テンプやテン輪のサイズまで、あらゆる部品がアブラアン-ルイ・ブレゲが創作した懐中時計や腕時計に内在する特徴から着想を得た。そのため本作は、左右対称にレイアウトされたパーツの構造が目を引くだろう。
加えて本作には特徴的なレトログラード式デイトが搭載されている。この反復式の日付表示も創業者ブレゲが大切にしていた機能で、彼はこの複雑機構を備えた時計を初めて開発した時計師のひとりに数えられている。日付針がムーブメントの上を滑らかに移動できるように、針の軸の部分から日付の数字を配したセクターの間で、ブルースティール製のレトログラード針を何段階にも曲げる必要があったため、この形になっている。
さらに、日付表示を読み取りやすくするためにセクターは180度まで拡大され、文字盤カラーを反映したブルーでコーティングされている。この日付セクターには、シルバーのパウダーで仕上げられた数字とゴールドのドットが交互に配されている。この日付を設定する際は、10時位置のプッシュボタンのスクリューロックを緩め、これを押して針を目的の日付に進めるだけで簡単に調整可能だ。
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