【2022年 新作】ブルー×シルバーを基調としたブレゲ「トラディション トゥールビヨン・フュゼ」の新モデルを披露

ブレゲは、トゥールビヨンと鎖引き機構を備えた「トラディション トゥールビヨン・フュゼ 7047」の新バージョンを発表。文字盤、トゥールビヨンキャリッジ、チェーンの部分がブルーになっている点が特徴で、外観に統一感を持たせている。

ブレゲの発明を象徴するコンプリケーションウォッチの新バージョン

　ブレゲの創業者、アブラアン-ルイ・ブレゲによってトゥールビヨンが発明された日：1801年の6月26日に合わせ、「トラディション」コレクションの新モデル「トラディション トゥールビヨン・フュゼ 7047」を披露した。この高精度時計は特徴的なブルーに彩られ、現在まで人々を最も魅了してきたコンプリケーションのひとつ、トゥールビヨンを一段と引き立てている。

　本作では、フュゼ（鎖引き）トゥールビヨンの機構をブルーにカラーリングし、時計全体に統一感をもたせるために、複雑機構を構成するパーツにさまざまな処理が施されている。トゥールビヨンのキャリッジと文字盤はブルーで覆われ、フュゼのチェーン部分も熱処理でブルーに染められた。5月発表のモデル「トラディション レトログラード デイト 7597」により同コレクションで新たに用いられた、ブルーとアンスラサイトカラーのコントラストが印象的な組み合わせが本作にも採用されたのだ。

　ブレゲの代表的なデザインコードを余すところなく表現しながら、現代的な感覚を明確に打ち出した本作は、3本のネジで留められたゴールド製のオフセンターダイアルに施されたギヨシェ彫りの「クル・ド・パリ」模様や、伝統的なローマ数字、穴が開いたモチーフを先端に戴くブレゲ針など、ブランドが持つシグネチャーが余すことなく取り入れられている。

メカニズムを鑑賞できる手巻きムーブメント

　プラチナ製の直径41㎜ケース内部で時を刻むのは、ブレゲの自社製ムーブメント、キャリバー569。合計542個の部品から構成されており、インバーテッド・レバー脱進機とシリコン製アンクルを備えている。

　シリコン素材はブレゲヒゲゼンマイにも使用され、腐食や摩耗への耐性、高い耐磁性、優れた計時精度などを含む、さまざまな特性を持つ。大型のテンプが1万8000振動／時でゆっくりと時を刻み、約50時間のパワーリザーブを持つ。

　最も特徴的なのは、フュゼ・チェーン・トランスミッション（鎖引き伝達機構）だろう。その特徴は、主ゼンマイの巻き上げ量にかかわらず、一定の動力を供給しながら、時計に規則正しい歩度がもたらされるように最適化する役割を持つ。

　時計の主ゼンマイが完全に巻き上げられると、主ゼンマイの力が最大になり、チェーンはフュゼ（円錐滑車）の最上層、つまり最も直径の小さいところまで巻き付いている。主ゼンマイが解けるにしたがい、チェーンは最上部から離れ、順に下側の直径の大きい層へと移り、最低部まで降りてくる。その結果、主ゼンマイからは一定の力が供給される、というわけだ。