クレドール、文字盤に蝶が舞う世界に1本のアートピースを発表

セイコーは、クレドールの「Art Piece Collection（アートピースコレクション）」の新作として、世界に1本のユニークピースを披露した。「胡蝶の夢」を表現した本作は、４時位置のリュウズを回すことで6匹の蝶が回転盤の上で優雅に羽ばたくという、オートマタ機構を備えている。

「胡蝶の夢」を表現するムービングエングレービング

　フランス語で“黄金の頂”を意味するセイコーの最上位ブランド、クレドール。今回、「Art Piece Collection（アートピースコレクション）」から「胡蝶の夢」の世界を表現したユニークピースを披露した。新作「アートピースコレクション　彫金限定モデル」GBBY983は、類まれな職人技が生みだした、蝶が優美に舞う世界にひとつの腕時計だ。

　本作は、2002年に卓越した技能者「現代の名工」の称号を受章した彫金師、照井 清が、彫金技術「ムービングエングレービング（動く彫金）」を駆使した唯一のモデルで、クレドールの歴史に新たな1ページが加わった。

　彫金を始めて27年、照井 清は常に自身の信念「他にない新しいものを創出する」に基づき、さまざまな彫金作品を世に送り出してきた。その集大成とも言える本作は、中国の思想家・荘子の説話「胡蝶の夢」に着想を得て、「回転する円盤の上で羽ばたく蝶」を開発し、長年の照井 清の夢であった、動く彫金を実現させたのだ。

　最も注目すべきは、搭載されたギミックだろう。4時位置のりゅうずを回すことで、彫金を施した18Kイエローゴールド製の6匹の蝶が、回転盤の上で優雅に羽ばたく。また外側の3匹の蝶は、羽ばたきながら18Kイエローゴールド製の唐草の下をくぐる動作を行う。

　またトランスパレント仕様のケースバックから見えるムーブメントも見ものである。搭載するキャリバー6890の受けには、藤の花々を繊細に彫金によって再現。風に揺れる藤の間に白蝶貝と黒蝶貝の蝶2匹を象嵌することで、美しく夢のような世界を職人技によって生み出している。