パルミジャーニ・フルリエの最高峰モデル、レ・ローズ・カレ コレクション・グラン・フー「ロサ・セレステ」が発表

2022.12.10

2021年、パルミジャーニ・フルリエは創立25周年を記念して、その歴史の中で最もハイレベルなプロジェクトのひとつとなる「ラ・ローズ・カレ」という約3億円の懐中時計を発表した。
パルミジャーニ・フルリエのアトリエで完全に修復されたルイ=エリゼ・ピゲ作のグランソヌリ搭載キャリバーをベースに、13人の専門家が協力し合って完成させたこの懐中時計は、貴重なウォッチメイキングの遺産を継承したものだった。

そして2022年、ラ・ローズ・カレ(La Rose Carrée)は、5本のミニッツリピーターからなるシリーズ「レ・ローズ・カレ(Les Roses Carrées)」へと進化を遂げた。

直径64mmの大型な18Kホワイトゴールド製ケースは、ダイアル側とムーブメント側に開閉式の蓋が付いたダブルハンターケース仕様となっている。ラ・ローズ・カレ(=四角い薔薇)の名前の通り、両方の蓋の表面には四角形の薔薇が彫刻されている。


レ・ローズ・カレ コレクション・グラン・フー「ロサ・セレステ」

 2022年12月2日、創業者ミシェル・パルミジャーニの誕生日に、このコレクションの第1作目となる「ロサ・セレステ」が発表された。ロサ・セレステは、ミシェル・パルミジャーニにとっての特別な色であるブルーを、グラン・フー エナメルで彩る特別な作品である。42mmのホワイトゴールド製ケースには、ローズ・カレ(四角い薔薇)モチーフが手彫りされている。ハンターケースバックのカバーと荒く削られたダイアルは、ブルーのグラン・フー エナメルで贅沢に覆われている。

  • ロサ・セレステ

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咲き誇る四角い薔薇の内側には、カテドラルゴングを備えた手巻きミニッツリピーターのキャリバーが隠れている。スケルトン加工と面取りの仕上げが描き出すのは、パルミジャーニ・フルリエのウォッチメイキングのノウハウとクラフツマンシップの粋を集めた、独創的でポエティックな作品だ。
レ・ローズ・カレ コレクション・グラン・フー「ロサ・セレステ」
手巻き(cal.PF355)。35石。21600振動/時。カテドラルゴングのミニッツリピーター。パワーリザーブ約72時間。18KWGケース(直径42mm、厚さ13.39mm)。10m防水。600,000スイスフラン(予価)。

薔薇の系譜

 ロサ・セレステは、懐中時計「ラ・ローズ・カレ」の特徴をすべて受け継いでいる。ハンターケースであることを示すケースバックの2時位置にある蝶番。カバーには大きな四角い薔薇が手彫りで描かれており、何層ものエナメルで覆われている。直径42mmのケースは、ホワイトゴールドのブロックから切り出される。

 ベゼル、ラグ、ケースサイドには、ローズ・カレと同じ黄金比を数学的に導き出した、螺旋状のモチーフが職人の手で刻まれる。これらの彫りは金属の硬い表面にノミで刻み込まれ、アルゴリズミックな進行で次々と彫られていく。この作業には、極めて高い精度と膨大な時間、そして長年の経験に裏打ちされた確かな手腕が要求される。

グラン・フー エナメル

 ケース、ダイアル、カバーのいずれにも、グラン・フー エナメルの技法が用いられている。ゴールドの各要素は、まず砕いたガラスからつくられるエナメルで覆われる。ガラスは、一層塗布するたびにさらに細かく研磨され、金属酸化物で着色し、地金と同じ色でグラデーションを作る。焼成は800℃の高温で、一層塗布するたびに行われ、それを6層にわたり繰り返し行われる。焼成するとエナメルが溶けて艶が出るが、すでに艶が出ている下の層が再焼成されるリスクもある。これを防ぐためには、温度、時間、材料、塗料における精度が重要な役割を果たす。

音色

 音を奏でるカテドラルゴング。ムーブメントを1周半する並外れた長さは、より深く豊な音、より持続的な振動、より感知しやすい強い響きをもたらす。ムーブメントはケースの中に吊られていて、ゴングのヒール部分はダブルスクリューでケースと物理的に接続している。ケースバックとミドルケースのデザインを見直し、共鳴ポケットをつくり出し、ホワイトゴールドの質量を軽くした。このふたつのポイントは、鳴り響く音の質と音域を高める効果がある。

 そして、最後の品質基準としたのは、鳴動シーケンスが自動的にデッドタイムをスキップすることで、例えば3時19分には3回の時報の後、直ちに2回の15分鐘が鳴り、さらに無音になる隙なく最大4回の分鐘が鳴りわたる。

ムーブメントのスケルトン加工

 ブリッジの形状、ブリッジの輪郭のくり抜き、オープンワークの大きさと範囲は芸術的な特徴であり、仕上げとディテールに細心の注意が払われていることを示す指標でもある。キャリバーPF 355のスケルトン化は、2016 年に当時パルミジャーニ・フルリエの最高峰モデルに搭載された「クロノール」と呼ばれるキャリバーPF 361を想起させる。曲線と反曲線、調和のとれた湾曲、面取りの深さ、114箇所ある内角と外角などから見られるように、ロサ・セレステは職人の偉業が結集した作品である。面取り、研磨、表面加工はすべて手作業で行われる。このように、美しさ、希少性、実質が、茎、花びら、香りとして一体となり手首に咲く薔薇をつくりだしている。


Contact info: パルミジャーニ・フルリエ Tel.03-5413-5745


パルミジャーニ・フルリエ創業25周年を記念するユニークピース「ラ・ローズ・カレ」を披露

https://www.webchronos.net/news/75399/
パルミジャーニ・フルリエ/トンダ Part.1

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【2022年 新作】静謐で上品なスケルトナイズ、パルミジャーニ・フルリエ「トンダ PF スケルトン」

https://www.webchronos.net/news/77609/