セイコーは、かつて“機械遺産”に認定された国産初の腕時計「ローレル」をオマージュし、当時のデザインを表現したセイコー プレザージュの新作「セイコー腕時計110周年記念限定モデル」を発表。2023年1月13日より世界限定2500本で発売される予定だ。
セイコー腕時計110周年のテーマは「人に寄り添い、共に時を刻む」
セイコーの歴史は1881年、時計の修繕と販売から事業を開始したことにさかのぼる。
1892年に掛時計の製造に着手し、懐中時計が主流だった大正初期に、やがて来るであろう腕時計の時代を見据え、腕時計の試作・研究を続けてきた。そうして1913年に完成したのが国産初の腕時計「ローレル」である。
世界的に腕時計が量産化され始めたのは1891年(明治24年)以降であり、出遅れていた日本の時計メーカーにとっては腕時計を作ることは冒険的な挑戦であった。2014年に日本機械の発展に貢献したとして「機械遺産」に認定されている。オリジナルのローレルは、セイコーミュージアム銀座にて展示されているので見学することができる。
自動巻き(Cal.6R27)。29石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約45時間。SSケース(直径37.5mm、厚さ12.6mm)。5気圧防水。世界限定2500本。22万円(税込み)。2023年1月13日発売予定。
今回披露されたセイコー プレザージュの新作は、懐中時計を思わせる初代ローレルのフォルムを踏襲。その丸みを持つ独特の形状とプロポーションを最新技術で表現している。ボックス型の風防はサファイアクリスタルで再現し、ケースとストラップを可動式のパーツで接続している。
印象的な大型リュウズは初代ローレルと同じデザインを採用し、日本の腕時計の原点とも言える姿を表している。
ダイアル部分は初代ローレルと同じく、琺瑯を採用している。製造難易度の高い琺瑯ダイアルは、琺瑯職人の横澤 満氏の監修のもと焼き上げられている。横澤氏の技によって1枚1枚作られるダイアルは、琺瑯ならではの艶やかな光沢と温かみのある質感を持つ。
オリジナルでは秒針が配されていた6時位置には針式の日付表示を配置し、9時位置にパワーリザーブ表示が備えられているが、全体の印象は大きく変えず、より機能的に生まれ変わっている。ダイアルに印刷されたアラビア数字も、オリジナルの書体を忠実に再現しており、もっとも特徴的な「4」の書体にも注目したい。
また、本作のストラップにも注目だ。ストラップとケースの接続部は現代の品質基準をクリアしつつも、当時と同様の可動式構造が採用されている。ノスタルジックな雰囲気が漂う引き通しストラップデザインで、ストラップの素材には鹿革が使用されている。
鹿革の最大の特徴は通気性の良さである。革小物をはじめ、高級手袋などに採用されていることを考えると、丈夫で軽く、しなやかでストラップに適した素材であることが分かる。裏材には耐久性に優れたカーフが採用されている。
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