10年間メンテ不要! オリス、新開発の自社製ムーブメントを搭載した「ビッグクラウンキャリバー473」を発表

2023.01.13

オリスは、新作「ビッグクラウン キャリバー473」を発表した。今作は、キャリバー400シリーズの特徴を高耐磁性やロングパワーリザーブ、耐久性を踏襲した新開発の手巻き式自社ムーブメントを搭載している。

ビッグクラウン キャリバー473


オリスのアイコン、「ビッグクラウン」の手巻きモデルがついに復活

 オリスを代表するコレクションのひとつ、「ビッグクラウン」に新作が追加された。コンパクトな38mm径のケース、6時位置のスモールセコンドや丸みを帯びたアラビア数字インデックスを持つ淡いブルーダイアルを特徴とする今作は、一見して既にラインナップされている「ビッグクラウン ポインターデイト キャリバー403」のカラーバリエーションのようだが、その中に搭載されているムーブメントは、新規に開発された手巻き式のものである。

ビッグクラウン キャリバー473

オリス「ビッグクラウン キャリバー473」
淡いブルーダイアルを採用した、「ビッグクラウン」の新作。先端を赤く彩った針によって、日付を指し示す。マイオリスに登録することにより、保証期間は10年間となる。オーバーホールの推奨期間も同じく10年間だが、防水機能チェックは5年間を目安としている。手巻き(Cal.473)。パワーリザーブ約120時間。SS(直径38mm)。5気圧防水。63万8000円(税込み)。2023年1月発売予定。

 今作に採用された自社製キャリバー473は、2020年に登場したキャリバー400と同じく、高い耐磁性、約5日間のロングパワーリザーブ、10年間の保証期間とオーバーホール推奨期間を特徴とする実用性の高さが魅力のムーブメントだ。キャリバー400シリーズは、これまで自動巻きのみがラインナップしていたが、今作では手巻きムーブメントへ変更するにあたり、いくつかの改良が盛り込まれている。

キャリバー473

新規に開発されたキャリバー473は、受けにパワーリザーブインジケーターが設置された。これによって、手巻きが必要なタイミングを把握しやすくなっている。剛性感のある受けの全面にはヘアライン、外周には面取りが施されている。

 そのひとつが、受けに配されたパワーリザーブインジケーターである。24時間単位に振られた目盛りと、それらを指し示す針は青く彩られ、主ゼンマイの残量を視覚的に分かるようにしている。

 毎日巻き上げる必要がないほどのパワーリザーブを備えているため、数日おきに手巻きをするという運用も考えられるだろう。そのような場合に、巻き上げなければならないタイミングを確認することができる。加えて、あえてダイアル側にインジケーターを設置しないことで、1938年から続くビッグクラウンの伝統的なデザインを崩していない。オリスらしい、機能性とデザイン性を両立させた改良だ。

 機能だけではなく、ムーブメントの仕上げも変更されている。受けにはヘアラインが施され、その外周には面取りが施されている。脱進機周りだけではなく、コハゼも鑑賞できるようオープンワークが施されており、コハゼとパワーリザーブインジケーターの動きを同時に眺めながら巻き上げることができる。

ケースバック

ケースバックからは、手巻きの自社製キャリバー473を鑑賞することができる。ストラップには、チェルボボランテ社製であることを示すクワガタムシがあしらわれている。ストラップの脱着は、レバーを爪で操作することによって簡単に行うことが可能。

 直径38mmのケースはステンレススティール製である。ビッグクラウンの特徴である操作性の高い大型のリュウズは、手巻き時計としては珍しいねじ込み式だ。巻上げ時に多少の煩わしさを感じてしまうかもしれないが、パワーリザーブの長さを考慮すれば気にするものではないどころか、長期の防水性を確保する上での重要なポイントでもある。

 装着されているストラップは、2022年にパートナーシップを結んだチェルボボランテ社の鹿革を採用している。同社は、スイスの野生鹿の個体数調整を目的とする駆除によって発生した鹿革を有効活用した製品を生み出している。なめしには植物由来のタンニンを使用しており、環境にやさしいサステナブルなレザーストラップである。

クラスプ

フォールディングクラスプは、両開き式を採用する。今作のクラスプには、新たに開発された微調整機構、ファインアジャストメントシステムが搭載されている。

 工具なしで脱着可能なクイックストラップチェンジシステムに加え、両開き式のフォールディングクラスプには、サイズの微調整が可能なファインアジャストメントシステムが採用されている。

ウーリック・W・ヘルツォーク

オリスグループ会長を務めるウーリック・W・ヘルツォーク氏。氏は、ASUAGグループからオリスを買い戻し、今日の独立ブランドとしてのオリスを築き上げた立役者である。ユーザーにさらなる価値をもたらすべく、今後の研究開発への意欲を語る。


Contact info:オリスジャパン Tel.03-6260-6876


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