ヴァシュロン・コンスタンタンの「オーヴァーシーズ」コレクションに、レトログラード表示が搭載された「オーヴァーシーズ・ムーンフェイズ・レトログラード・デイト」が登場する。レトログラードデイトと高精度のムーンフェイズが組み合わせられた、41mm径のステンレススティール製モデルである。
自動巻き(Cal.2460 R31L/2)。27石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約40時間。SSケース(直径41mm、厚さ10.48mm)。5気圧防水。価格要問合せ。
ヴァシュロン・コンスタンタンを象徴するレトログラード
ヴァシュロン・コンスタンタンは、2016年に「オーヴァーシーズ」を製作した。ブランドを代表するこのモデルのために新たに探究されたのは、デザインの刷新と新型ムーブメントの採用によって、1996年に端を発する“スポーティシック”の精神を永続させることだった。
力強いスポーティな雰囲気と特有の洗練されたエレガントな味わい深さを併せ持つオーヴァーシーズコレクションは、高性能とスタイル、オートオルロジュリーとカジュアルエレガンスを表現する。6面の特徴的なベゼルデザインや自社製のムーブメント、インターチェンジャブルブレスレット/ストラップが備わる。
「オーヴァーシーズ・ムーンフェイズ・レトログラード・デイト」にも、コレクションの特徴的な外観や時計としてのクオリティの高さが盛り込まれている。ステンレススティールで作られた直径41mmのケースの中心には、コレクション初のレトログラードデイトと高精度ムーンフェイズを組み合わせた、自社製ムーブメントのキャリバー2460 R31L/2が搭載されている。
アイコニックなブルーラッカーのダイアルは、ベルベット仕上げのフランジにセンターのサンバーストサテン仕上げを施し、光の加減でさまざまな表情を見せる。複雑機構を兼ね備えながらも高い視認性を確保している。
これらの完璧なバランスを確保するために、数カ月におよぶデザインリサーチが行われた。ブランドの象徴であるレトログラードデイトをスポーティなオーヴァーシーズに取り入れていくか。この挑戦は、ブルーを帯びたレトログラード針によって成功を収めた。
次に、オーヴァーシーズが持つスポーティな雰囲気を保ったまま、ムーンフェイズを表示する方法が考えられた。レトログラード表示は、指針がダイアルを1周するのではなく、表示の弧に沿って目盛の始点から終点までを移動し、終点に達すると始点に戻って再び移動を繰り返す。この機構には極めて正確な作動と高い専門技術が求められる。特に衝撃と耐久性には厳格に気を配る必要がある。
自社製自動巻きムーブメント、キャリバー2460 R31L/2
275個の部品から成るムーブメントは、表面にペルラージュ模様を施した地板や、旅や冒険のテーマを想起させる方位図のモチーフを象った22Kゴールド製ローターとともにサファイアクリスタルのケースバックから観賞することができる。
ムーンフェイズは6時位置に配された窓で表示され、周囲の0から29 1/2の目盛で新月から経過した日数を読み取ることができる。この複雑機構は月齢と呼ばれ、29日12時間45分で地球の周りを1周する月の実際の周期に対応している。高精度ムーンフェイズの機構は、122年ごとに一度だけの1日分の誤差修正しか必要としない。レトログラードデイトの日付は、センター針によってダイアルの上半分で表示される。
ヴァシュロン・コンスタンタンのスタイル・アンド・ヘリテージディレクターを務めるクリスチャン・セルモニは、きわめて珍しい技術的な優雅さを備えているこの時計を作るまでの研究開発に3年かかったと語る。
ヴァシュロン・コンスタンタンの美学を現代的に解釈したレトログラードを搭載したスポーツウォッチは、コレクションの歴史に新たなマイルストーンを刻む存在だ。技術的な特性に時代とスタイルを融合させ、日常生活に複雑機構を取り入れることを提案する。
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