ルイ・ヴィトンは、モノグラム・フラワーのモチーフで大胆に万華鏡(カレイドスコープ)を表現したフライングトゥールビヨンモデル「タンブール ムーン フライング トゥールビヨン カレイドスコープ」を披露した。本作は、伝統技法であるクロワゾネエナメルと、モノグラム・フラワーのアーティスティックな再解釈を融合したタイムピースであり、日本限定モデルとして販売される。
無限に広がるモノグラム・フラワー
ルイ・ヴィトンは、アイコニックウォッチであるタンブールの新作として、「タンブール ムーン フライング トゥールビヨン カレイドスコープ」を披露した。
本作はエナメル細工の名匠が手がけた万華鏡モチーフのダイアルと、ルイ・ヴィトンのウォッチメイキングアトリエ「ラ・ファブリク・デュ・タン ルイ・ヴィトン」によるコンプリケーションムーブメントを兼ね備えた、メゾンの精巧なサヴォアフェールを体現するマスターピースとなっている。
本作は、アイコンウォッチ「タンブール」の誕生15周年記念モデル、「タンブール ムーン」の新作としてラインナップに加わる。タンブール ムーンは三日月モチーフの中央がくびれたサイドケースを特徴としており、本作の18Kローズゴールド製ケースもまた、その砂時計のようなフォルムを継承している。自動巻き(Cal.LV81)。28石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約40時間。18KRGケース(直径42.0mm、厚さ11.5mm)。50m防水。価格要問い合わせ。
本作のなめらかな弧を描くケースが“覗き口”となり、真っ先に目に飛び込んでくるのが、大胆に万華鏡を表現した絵画のようなダイアルだ。その幾何学的な模様はルイ・ヴィトンのアイコンのひとつ、モノグラム・フラワーで構成されており、伝統技法であるクロワゾネエナメルによって精密なシンメトリーが描かれている。
今回のクロワゾネエナメルの装飾は、ルイ・ヴィトンの数多のハイウォッチを手がけてきたエナメル細工職人、アニタ・ポルシェが担当。時計職人が金糸で模様を描いて細かい仕切りを作り、そこにエナメルを流し込むことで、伝統的な技法を現代的にオマージュしている。
また、万華鏡は光の反射によって幾何学的な模様に奥行きがもたらされているが、本作では鮮やかさを段階的に変えたブルーとパープルを使用することでこの奥行きを演出している。加えて、名匠の手による色彩豊かな表現によって、万華鏡さながらの無限に広がるような感覚も再現された。
なお、万華鏡らしいビジュアルを損なわないために、本作にはアラビアやローマンといった記号インデックスが採用されていない。その代わり、等間隔で配置されたモノグラム・フラワーの中心にドットインデックスの役目を与えることで、テクニカルに判読性へのアプローチが図られている。
ムーブメントには、フライング トゥールビヨン キャリバーLV81を搭載。ラ・ファブリク・デュ・タン ルイ・ヴィトンで設計から組み立てまでが行われたこのムーブメントは、その精緻なトゥールビヨンの鼓動によって万華鏡ダイアルに躍動感を与えるものとなっている。
また、レギュレーターを6時位置に配し、ガストン-ルイ・ヴィトンにちなんだ「V」をキャリッジ中央にあしらうことで、その回転をより印象的なものへと昇華している。
ルイ・ヴィトンは本作を通して、伝統的でありながら革新的でもあるメゾンの美学を保ちつつ、規格外のコンプリケーションウォッチの再定義に成功したと言えるだろう。
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