19世紀後半にまでさかのぼるゼニスと航空界の関係を表現した新たなコレクションが発表となった。伝統とモダニズムのバランスを取りながら、長年にわたりさまざまな形をとってきた「ゼニス パイロット コレクション」はマニュファクチュールの中でも最も長い歴史を持つラインであり、経験豊富な時計愛好家や航空ファンの心を掴んでいる。
ヴィンテージからの脱却
ゼロから再設計された新しいパイロット コレクションは、ヴィンテージスタイルから脱却し、過去と現在の航空界全体からインスピレーションを得ている。耐久性、視認性、直観的な操作性など、欠かせないすべての機能が取り入れられている。
ゼニスが1世紀以上前に広く定義したコードに敬意を表し、記録されている初期の飛行士時計やダッシュボード計器のいくつかが備わり、ゼニスのスタイルや航空界への敬意と共に、より現代的に再解釈されている。
自動巻き(Cal.エル・プリメロ3620)。26石。3万6000振動/時。パワーリザーブ約60時間。SSケース(直径40.0mm)。100m防水。96万8000円(税込み)。
ブラックオパラインの文字盤には横方向の溝が施され、古い航空機の機体を構成する波型のメタルシートに似せてある。スーパールミノバ®︎SLN C1を塗布した植字によるアラビア数字がデザインされている。
自動巻き(Cal.エル・プリメロ3620)。26石。3万6000振動/時。パワーリザーブ約60時間。セラミックスケース(直径40.0mm)。100m防水。121万円(税込み)。
「パイロット オートマティック」はステンレススティール製モデルとブラックセラミック製モデルが用意されている。全体的に新しいケースデザインが特徴で、ラウンドケースの上には、固定されたフラットトップ ラウンド型ベゼルが採用されている。
ステンレススティール製バージョンでは、表面に縦方向のサテンブラッシュド仕上げとポリッシュ仕上げの面取りが施されている。またブラックセラミック製バージョンでは、全体的にマイクロブラスト仕上げが施され、さりげないマット仕上げとなっている。
パイロットウォッチの特徴である大型リュウズは、よりモダンで角張ったフォルムとなっているが、手袋を着用したままでも行いやすい操作性はそのままだ。
サファイアクリスタルのケースバックからは高振動の自社製のキャリバー エル・プリメロ3620を搭載している様子を眺めることができる。完全に巻き上げた状態で60時間のパワーリザーブを実現する。巻上げ機構のブラック オープンローターは、パイロットに地球の水平線に対する方位を知らせる典型的で必要不可欠な「人工水平器」ダッシュボード計器を想起させる。
付属のストラップも、パイロット オートマティックのふたつのバージョンがそれぞれ持つ特性にマッチしたものが用意されている。
ブラックセラミック製バージョンには、パイロットのために新たに開発されたフォールディングバックルを備えたブラックのさりげないコーデュラ・エフェクト ラバーストラップと、より実用的なカーキカラーのコーデュラ・エフェクト ラバーストラップが付属する。
ステンレススティール製モデルには、同じブラックのコーデュラ・エフェクト ラバーストラップと、ブラウンのカーフスキン製のストラップが付属する。フライトジャケットやグローブ、はっとなど、ヴィンテージ パイロットによくみられる道具を連想させる。
ストラップの交換は、ストラップの裏側に直接組み込まれたクイックリリース機構によって簡単に行うことができ、ストラップを固定しているバネ棒から工具を使わずに簡単に取り外すことが可能だ。
自動巻き(Cal.エル・プリメロ3652)。26石。3万6000振動/時。パワーリザーブ約60時間。ブラックマイクロブラスト仕上げセラミック(直径42.5mm)。100m防水。172万7000円(税込み)。
「パイロット ビッグデイト フライバック」は42.5mmケースのふたつの異なるバージョンが用意されている。ステンレススティール製バージョンは、エル・プリメロ フライバック クロノグラフの中でも特に優れたモデルと言われている「レインボー フライバック」に倣っている。クロノグラフ分積算計は、交互に色を変えて仕上げられ、5分マークをより簡単に見分けることができる。
自動巻き(Cal.エル・プリメロ3652)。26石。3万6000振動/時。パワーリザーブ約60時間。SS(直径42.5mm)。100m防水。146万3000円(税込み)。
中央のクロノグラフ秒針とクロノグラフ分針は、鮮やかなオレンジのトーンで仕上げられ、1997年に発表されたアイコニックな「エル・プリメロ レインボー」への想いが込められている。ブラックセラミック製バージョンは、夜光のホワイトマーカーと針によってカラーを抑えたより実用的な外観となり、波形のブラックオパライン文字盤とのコントラストを楽しむことができる。
新しい高振動自動巻きクロノグラフキャリバー、エル・プリメロ3652
パイロットウォッチにおいて、最も重要視される視認性に加え、「パイロット ビッグデイト フライバック」のオーバーサイズの日付表示は、ビッグデイトの両輪を0.03秒以内に進めて安定させる、特許取得済みの次世代コンプライアンス機構を備えている。
もともと厚い羊革の手袋をはめた飛行士のために考案されたフライバック機能は、ワンプッシュでクロノグラフ機能をゼロにリセットして再開できるため、パイロットの操作を簡素化し、停止せずに連続した時間を記録することが可能だ。
ケースバックからは「人口水平器」ローターを搭載したエル・プリメロ クロノグラフ キャリバーを見ることができ、セラミック製「パイロット ビッグデイトフライバック」には、ブラックとカーキのコーデュラ・エフェクト ラバーが、またステンレススティール製モデルにはブラックのコーデュラ・エフェクト ラバーストラップとブラウンのレザーストラップが付属する。
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