チュチマより、マニファクチュールキャリバーを搭載した新作GMTモデル「パトリアGMT」が登場

2023.06.20

ドイツ、グラスヒュッテに工房を置くチュチマは、パトリアコレクションより自社製ムーブメントを備える新作GMTモデルを発売した。本作は2019年よりラインナップに追加されたステンレススティールケースを採用しており、現代的なフェイスへ上品にGMT機能を配置したモデルとなっている。

パトリアGMT


背面にも高貴さを隠し持つエレガントなGMTモデル

 2013年に自社製ムーブメント、Cal.617を完成させたチュチマは、日本語で“故郷”を意味する「パトリア」コレクションでその初披露を行った。

 その後、パトリアは18Kゴールドケースのみを採用するクラシカルな上位コレクションとして展開されてきたが、2019年に初のステンレススティールケースモデルを発表。近年では現代的な一面も見せるようになっている。

パトリアGMT

手巻き(Cal.619)。25石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約65時間。SSケース(直径43mm)。10気圧防水。148万5000円(税込み)。

 今回登場したパトリアの新作モデルは、ステンレススティールケースにGMT機能を搭載するモダンなドレスモデルだ。シルバーメッキのダイアルは洗練された印象を持ち、手作業によるマットな面取りが施された18Kゴールドの針が控えめながらもエレガンスを強調している。

 また、GMT機能は6時位置に配置されており、ダイアルとコントラストを成すブルーの24時針によって自宅や旅行先の時刻をひと目で確認できる。

パトリアGMT

6時位置のサブダイアルは第2時間帯表示とスモールセコンドを兼ねており、ブルーの24時針と連続的に動く18Kゴールドの秒針が絶え間なくコントラストを演出する。このGMT機能は15分や30分といった細かな調整も可能であり、隣接するタイムゾーンも表示できる。

 ベルトにはハンドステッチが施されたアリゲーターレザーストラップが用意されており、10気圧の防水性のおかげで日常使いにも耐えうるモデルと言える。

 また本作では、シースルーバックからのぞくCal.619にも注目したい。特徴のひとつに、インデックスを使用しない脱進機の搭載が挙げられる。そこには端部に上方へのカーブが付けられたブレゲヘアスプリングが組み込まれており、ピンでしっかりと固定されたスタッドでヘアスプリングを保持する伝統的な手法を見ることができる。

 この手法は現代の腕時計ではあまり見られない、グラスヒュッテの伝統に基づくものであり、腕時計愛好家にとって非常に魅力的な一面となっている。

パトリアGMT

シースルーバックからのぞくムーブメントはストレートグレイン加工や手作業での研磨によって丹念に装飾されており、複雑な機構とともに視覚的な満足感を提供するものとなっている。


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