篠田哲生(43歳) 嗜好品ライター
「地味ではなく"滋味"である」 ドイツ時計は、一般的には地味である。しかし国営化という艱難辛苦の時間があったからこそ、クォーツショックを含めた市場の荒波に巻き込まれず、自分たちのスタイルを守ることができた。そういった歴史を考えると、地味というより“滋味深い”。それがドイツ時計に惹かれる理由である。 1 グラスヒュッテ・オリジナル/Sea Q |
髙木教雄(55歳) ライター
「東西で異なる個性を発揮」 ドイツ時計はお国柄なのだろう。スイス、特にフランス語圏のブランドのようなエレガントさには欠けるが、頑強さや機能性に秀でている。バウハウスを生んだ国だけに、デザインはシンプルで見やすい。複雑機構も自社でこなす旧東側のブランドに目が行きがちだが、西側のブランドも優れた個性を持つ。小アトリエも多く、すべてをフォローしきれていないため、今回は9本のみに。 1 グラスヒュッテ・オリジナル/セネタ・クロノメーター・トゥールビヨン -リミテッド・エディション |
広田雅将(45歳) 『クロノス日本版』編集長兼アートソルジャー
「手堅いだけ、ではなくなったドイツ時計の魅力」 その質実剛健さを好まれるドイツ時計。しかし、近年は外装のクオ リティも良くなり、スイス製の高級時計に比肩するものが増えてきた。 個人的に推したいのは、グラスヒュッテ・オリジナルとジンである。いずれもケースに手を入れることで、時計の魅力は大きく増している。 1 A.ランゲ&ゾーネ/ツァイトヴェルク・デイト |
ランキングの集計ルール
●選考委員は、各号のテーマに沿った腕時計を10本選び、順位をつける。 ●選考委員ひとりあたりの所持ポイントを110点とし、これを1位20点、2位18点…… 10位2点として選考モデルに振り分ける。 ●選考された時計が順位無しの場合は、所持ポイントを10等分して、各モデルに11点を与える(選考本数が10本に満たない場合でも、1モデルあたり11点とする)。 ●獲得点数が同点となった場合は、選考者数の多いモデル、その中で選考順位の高いモデルの順で優位とする。 ●最低有効得票数を2票とする。