篠田哲生(43歳) 嗜好品ライター
「地味ではなく"滋味"である」
ドイツ時計は、一般的には地味である。しかし国営化という艱難辛苦の時間があったからこそ、クォーツショックを含めた市場の荒波に巻き込まれず、自分たちのスタイルを守ることができた。そういった歴史を考えると、地味というより“滋味深い”。それがドイツ時計に惹かれる理由である。

1 グラスヒュッテ・オリジナル/Sea Q
2 A.ランゲ&ゾーネ/ランゲ1 “25th アニバーサリー”
3 ユンハンス/バウハウス 創立100周年記念"マックス・ビル オートマティックLtd1000”
4 ユンハンス/マックス・ビル バイ ユンハンス メガ
5 ノモス グラスヒュッテ/タンジェント 33 デュオ
6 A.ランゲ&ゾーネ/ ツァイトヴェルク・デイト
7 グラスヒュッテ・オリジナル/ セネタ・クロノメーター
8 モリッツ・グロスマン/GMT
9 ジン/6099.B
10 モリッツ・グロスマン/コーナーストーン


髙木教雄(55歳) ライター
「東西で異なる個性を発揮」
ドイツ時計はお国柄なのだろう。スイス、特にフランス語圏のブランドのようなエレガントさには欠けるが、頑強さや機能性に秀でている。バウハウスを生んだ国だけに、デザインはシンプルで見やすい。複雑機構も自社でこなす旧東側のブランドに目が行きがちだが、西側のブランドも優れた個性を持つ。小アトリエも多く、すべてをフォローしきれていないため、今回は9本のみに。

1 グラスヒュッテ・オリジナル/セネタ・クロノメーター・トゥールビヨン -リミテッド・エディション
2 A.ランゲ&ゾーネ/ツァイトヴェルク・デイト
3 モリッツ・グロスマン/コーナーストーン
4 ラング&ハイネ/ゲオルク
5 ノモス グラスヒュッテ/タンジェント スポーツ ネオマティック 42 デイト
6 モンブラン/モンブラン ヘリテイジ オートマティック(18KRGケース)
7 ポルシェデザイン/1919 グローブタイマー UTC
8 ジン/104.ST.SA.A.G
9 ユンハンス/バウハウス創設100周年記念
10 “WG マックス・ビル クロノスコープ”


広田雅将(45歳) 『クロノス日本版』編集長兼アートソルジャー
「手堅いだけ、ではなくなったドイツ時計の魅力」
その質実剛健さを好まれるドイツ時計。しかし、近年は外装のクオ リティも良くなり、スイス製の高級時計に比肩するものが増えてきた。 個人的に推したいのは、グラスヒュッテ・オリジナルとジンである。いずれもケースに手を入れることで、時計の魅力は大きく増している。

1 A.ランゲ&ゾーネ/ツァイトヴェルク・デイト
2 チュチマ/パトリア アドミラル ブルー
3 グラスヒュッテ・オリジナル/セネタ・クロノメーター・トゥールビヨン・リミテッド・エディション
4 ジン/206.ST.AR
5 ノモス グラスヒュッテ/タンジェント 33 デュオ
6 モリッツ・グロスマン/ハマティック
7 ストーヴァ/アンテア バウハウス 100周年記念モデル 第2弾
8 ユンハンス/ マイスター メガ スモールセコンド
9 ラング&ハイネ/ゲオルク
10 グラスヒュッテ・オリジナル/Sea Q


ランキングの集計ルール
●選考委員は、各号のテーマに沿った腕時計を10本選び、順位をつける。 ●選考委員ひとりあたりの所持ポイントを110点とし、これを1位20点、2位18点…… 10位2点として選考モデルに振り分ける。 ●選考された時計が順位無しの場合は、所持ポイントを10等分して、各モデルに11点を与える(選考本数が10本に満たない場合でも、1モデルあたり11点とする)。 ●獲得点数が同点となった場合は、選考者数の多いモデル、その中で選考順位の高いモデルの順で優位とする。 ●最低有効得票数を2票とする。