選考委員による選定モデルの詳細
菅原 茂(68歳) 時計ジャーナリスト
「ワンダーがいっぱい」
まさに2022年は“Wonder + Full”。文字通り驚嘆のモデルが豊富で見応えアリだ。単なる仕様違いや復刻のものは除外し、好奇心を刺激する新作を中心に選んだ。
1 パテック フィリップ/年次カレンダー・トラベルタイム 5326
2 カルティエ/マス ミステリユーズ
3 エルメス/アルソー ル タン ヴォヤジャー
4 グランドセイコー/Kodo コンスタントフォース・トゥールビヨン SLGT003
5 ヴァシュロン・コンスタンタン/レ・キャビノティエ・ミニット・リピーター・トゥールビヨン・スプリットセコンド・モノプッシャー・クロノグラフ
6 ジャガー・ルクルト/マスター・ハイブリス・アーティスティカ キャリバー945
7 パルミジャーニ・フルリエ/トンダ PF GMT ラトラパンテ
8 チューダー/ブラックベイ プロ
9 ロレックス/オイスター パーペチュアルGMTマスターⅡ
篠田哲生(46) ウォッチディレクター
「ただならぬオーラを感じた10本の時計たち」
残念ながらスイス行きが叶わなかった身としては、国内で見られる時計は限られているし、あれこれは言いにくい。でも国内で展示会が開催され、オンラインの展示会も積極的に行われたので、ある程度の時計はチェック済み。ということで、例年どおり「欲しい」と心に響いたモデルをピックアップ。
1 グランドセイコー/Kodo コンスタントフォース・トゥールビヨン SLGT003
2 パルミジャーニ・フルリエ/トンダ PF GMT ラトラパンテ
3 ウブロ/スクエア・バン ウニコ
4 ゼニス/クロノマスター オープン
5 ピアジェ/ピアジェ ポロ デイト
6 パテック フィリップ/カラトラバ 5226
7 オリス/プロパイロットX キャリバー400
8 ショパール/L.U.C ストライク ワン
9 カルティエ/タンク ルイ カルティエ
10 ボーム&メルシエ/クラシマ
安藤夏樹(46歳) 編集者
「複雑、ラグスポ、カラバリ、SDGs」
3年ぶりのリアル開催となった時計の祭典だけに、各ブランドとも力作ぞろいの印象があった。10モデルを選ぶのは困難を極めたが、純粋に手にして感動の大きかったものを選んだ。ラグスポ人気もありスポーツモデルに話題作が多く、カラーバリエーションもいつになく多彩だった。タグ・ホイヤーのソーラークォーツは、今後の大きなムーブメントになる予感も。色んな意味で新時代を感じさせるW&Wだった。
1 ピアジェ/アルティプラノ アルティメート コンセプト
2 グランドセイコー/Kodo コンスタントフォース・トゥールビヨン SLGT003
3 A.ランゲ&ゾーネ/オデュッセウス
4 チューダー/ブラックベイ プロ
5 ヴァシュロン・コンスタンタン/ヒストリーク 222
6 カルティエ/パシャ ドゥ カルティエ
7 シャネル/マドモアゼル J12 ラ パウザ
8 IWC/パイロット・ウォッチ・クロノグラフ・トップガン “レイク・タホ”
9 ゼニス/クロノマスター オープン
10 パルミジャーニ・フルリエ/トンダ PF GMT ラトラパンテ
髙木教雄(59歳) ライター
「機構と外装に興味が尽きない今年の新作」
ジュネーブ行きを断念したので、締め切りの段階で日本で実機に触れられたモデルから10作をセレクトした。しかし資料やネットの映像を見る限り、まだまだ気になるモデルは多くある。今年はチャレンジングな新機構がいくつも登場し、目新しくも上質な外装・意匠も数多い。世界を取り巻く状況はまだまだ不安定で、先行きが見通せない中にあって、時計界の未来には光明が差す。
1 パテック フィリップ/年次カレンダー・トラベルタイム 5326
2 グランドセイコー/Kodo コンスタントフォース・トゥールビヨン SLGT003
3 エルメス/アルソー ル タン ヴォヤジャー
4 カルティエ/カルティエ プリヴェ タンク シノワーズ
5 チューダー/ブラックベイ プロ
6 ジャガー・ルクルト/ポラリス・パーペチュアルカレンダー
7 A.ランゲ&ゾーネ/グランド・ランゲ1
8 ロジェ・デュブイ/エクスカリバー モノバランシエ
9 タグ・ホイヤー/アクアレーサー プロフェッショナル1000 スーパーダイバー
10 ウブロ/スクエア・バン ウニコ
名畑政治(62歳) 時計ライター
「まだまだ終わらない2022年のさらなる新作に期待」
今年もまたスイス現地取材に行けなかったが、新作は昨年同様、予想外の豊作だと思う。しかも諸般の事情で巨大時計見本市の影響力が低下し、一年を通して新作を随時発表するメーカーが増えたから、今年の下半期にもまだまだ期待できそうだ。例によって、すべて同列・順位なし。
・ パテック フィリップ/カラトラバ 5226
・ カルティエ/タンク マスト
・ ウブロ/スクエア・バン ウニコ
・ ゼニス/デファイ スカイライン
・ チューダー/ブラックベイ プロ
・ ローラン・フェリエ/クラシック オリジン ブルー
・ モンブラン/モンブラン 1858 ミネルバ モノプッシャー クロノグラフ レッドアロー リミテッド エディション 88
広田雅将(48歳)『クロノス日本版』編集長兼アートソルジャー
「傑作、良作がそろった2022年の新作。とりわけ見るべきは女性用か」
あまり期待せずに訪れた2022年のウォッチズ&ワンダーズ ジュネーブ。しかし、久々のオフライン見本市ということもあってか、各社とも興味深いプロダクトを並べていた。個人的に注目したいのは、ヴァシュロン・コンスタンタンやシャネルを筆頭とする女性用モデル。仕上げの良さと明快な個性はかつてないものだ。
1 カルティエ/マス ミステリユーズ
2 ヴァシュロン・コンスタンタン/パトリモニー オートマティック
3 グランドセイコー/Kodo コンスタントフォース・トゥールビヨン SLGT003
4 エルメス/アルソー ル タン ヴォヤジャー
5 パテック フィリップ/年次カレンダー・トラベルタイム 5326
6 ジャガー・ルクルト/マスター・ハイブリス・アーティスティカ キャリバー945
7 IWC/パイロット・ウォッチ・クロノグラフ・トップガン
8 チューダー/ブラックベイ プロ
9 シャネル/J12 キャリバー12.2
10 ショパール/L.U.C フル ストライク サファイア
ランキングの集計ルール
●選考委員は、各号のテーマに沿った腕時計を10本選び、順位をつける。
●選考委員ひとりあたりの所持ポイントを110点とし、これを1位20点、2位18点…… 10位2点として選考モデルに振り分ける。
●選考された時計が順位無しの場合は、所持ポイントを10等分して、各モデルに11点を与える(選考本数が10本に満たない場合でも、1モデルあたり11点とする)。
●獲得点数が同点となった場合は、選考者数の多いモデル、その中で選考順位の高いモデルの順で優位とする。
●最低有効得票数を2票とする。
※ウブロはディストリビューターの都合により、得票があった場合でも順位に含まれません。
https://www.webchronos.net/features/77743/
https://www.webchronos.net/features/77407/
https://www.webchronos.net/features/77701/