【79点】ジラール・ペルゴ/ジラール・ペルゴ 1966 コラムホイールクロノグラフ

2015.12.03

ジラール・ペルゴ 1966 コラムホイールクロノグラフのバックルは、美しいが信頼性はいまひとつ。テストウォッチでは、不本意ながらもバックルが簡単に開いてしまった。

 とはいえ、ジラール・ペルゴ 1966 コラムホイールクロノグラフは、18Kピンクゴールドのモデルにしては重量89gと非常に軽く、一体型のクロノグラフ機構によって厚みも抑えられていることから、装着感は極めて快適である。さらに、角のない丸みを帯びたケースバック、薄くフレキシブルなアリゲーター・ストラップ、そして、人間工学に基づいて設計されたバックルを備えていることから、手首へのなじみも心地よい。
 サファイアクリスタルのトランスパレントバックを通して見える、美しく装飾された自社製キャリバーGP038000は圧巻で、視認性と操作性のマイナスポイントを十分、カバーしてくれる。ジラール・ペルゴ 1966 コラムホイールクロノグラフは水平クラッチとスマートなブリッジを備え、ストップ/リセットボタンを操作すると機構のどの部分で何が起こるかを正確に観察することができる。
 ジラール・ペルゴは、ブランド初の完全自社開発のクロノグラフムーブメントを、2013年からラ・ショー・ド・フォンの工房で製造している。それ以前は、ベースムーブメントGP3300に載せるためのクロノグラフモジュールをモジュールメーカーのデュボア・デプラから購入していた。クロノグラフ機構がムーブメントと一体型になったことで、ムーブメントの厚さがわずか5・4㎜になったのは喜ばしい。このムーブメントが優れているのは技術の面だけではなく、さまざまな模様彫りが施され、面取りされたエッジや青焼きネジなど、デザイン的にもいくつもの見どころを提供している。